真一 (カランコロン)「こんばんは……」 真一 「お、あったあった。」先週置き忘れたギターを取る 真一  軽くチューニングして歌い出す。 薫  からころん♪「こんばんわ……」 真一 「I'm-only-a-too-little-too-weak-clown♪……」 真一 「ん?」中断。 薫  真一の歌に、ちょっとびっくり。 真一 「こんばんは。」 薫 「こんばんわ」 薫 「歌、うまいんですね」 薫  少し雰囲気が明るくなっている。 真一 「へへ……。」 真一  で、再開 真一 「at-that-time-the-town-was-full-of-smiles♪」 真一 「I-happen-to-see-her-sad-face-sad-eyes♪」 真一 「couldn't-move-at-all-in-a-while♪」 真一 「"I'll-be-her-clown-until-she-show-smiles"♪」 真一 「made-an-oath-but-it-was-too-painful-way♪」 真一 「Because-I-have-been-an-only-ugly-clown♪」 真一 who-must-not-get-touch-with-the-guests♪ 真一 ----must-not-make-guests-soiled-with-my-hands♪」 真一 Yes-lady-laugh-at-me♪ 真一 Wipe-your-tears♪」 真一 You-needn't-don't-sob-out♪ 真一 There's-enough-my-tears♪」 真一 Laugh-at-me♪ 真一 Yes-wipe-your-all-of-tears♪」 真一 nd-"good-bye-forever!"♪ 真一 It's-the-best-way♪ 真一 I'm-only-dancing♪」 真一 「……と、」 真一 「お粗末さまでした」 薫  ぱちぱちと拍手する。 真一 「学校の奴が作った曲でね。」 真一 「勝手に英訳させてもらった。」 薫 「すごいですね……」いっしょに戦った蕾をなんとなく思い浮かべている。 真一 「一昔二昔ぐらい前のフォークが好きでねぇ。」 真一 「ええと……ホットミルク下さい。」>マスター 薫 「あ、私はアールグレイください。ホットで」>マスター 真一  ギターをしまいつつホットミルクに手を出す。 流依 「こんばんは……と、静かですね」と、呟いてカウンターへ 真一 「あ、こんばんは。」 薫 「こんばんわ、丹宮先生」 流依 「マスター、熱燗を」で、ちびちびやってよう 薫  いつもよりとげとげしさ、冷たさが消えている。 流依 「無事にここにいる、ということは……勝ったようだね」と、遠回しに(笑)>薫 真一 「……?」 真一 「最近闘ったん?」>薫ちゃん 薫 「え?ええ、そうです」> お二人 真一 「……被害はどんな感じ?」>薫ちゃん 薫 「人を無気力にするという力があったようで。私はいきなり出会ってしまったので、なしくずしに戦いはじめてしまったんですけどね(苦笑)」>真一 流依 「どんな、気分だった?騎士として戦ってみて……総帥の思惑に乗ってみて」>薫 薫 「いきなり『スターレッド』とか呼んできたんですよ。……ともかく、変わった魔獣でした」 真一 「無気力化……地味な能力やなぁ。」率直な感想、で、安堵した感じ 薫 「一言で言えば、不本意ですね」>流依 真一 (うむぅ……父子喧嘩……) 流依 「そうだろうね」(微笑)>薫 薫 「……願いを継ぐなんて、ありえないことなんですよね。ただ、自分が何かを願うだけであって」 薫 「私は、誰かの思いをかなえる道具ではないし、道具にもなりたくない」 流依 「なぜ、そう、思うの?」何やら真剣に<願いを継ぐのがありえない>薫 真一 「道具ねぇ……。」とか言いながら見物 流依 「この世には、受け継がれる願いも存在するんだよ。それこそ、君が、いや、この国が生まれる前からの約束を守っている馬鹿な者もいるんだから」自嘲気味に>薫 薫 「……戦った魔獣が、『あの人の未来は変えさせない』と言ってました。『自分の思いはお前達ではかなわない』とも。それとか、……いろんなことを、聞いたりして」>流依 薫 「他人と同じものを守っても、それは行動は同じでも、「行動を受け継ぎたい」という思いと最初の人の思いは違うような気が、私はします」 流依 「思いの力で勝敗が決まるわけじゃないからね、そういう形もあるんじゃないのかな?」<戦った魔獣 薫 「そうかも、しれません」<戦った魔獣 「少なくとも、私は他の人の代わりにはなれないし、道具にもならない。ただ、私は私として、……戦うことを、選ぶしかないのでしょうね……」 流依 「最初の者から、全ての想いや記憶、力が受け継がれて残っているとしたら?」<同じものを守っても違う 流依 「まあ、君が自分でそう選ぶなら、それはそれで、良いのだけどね……」>薫 薫 「それは……わかりません。でも、受け継ぐことを選んだのだとしたら、それはその人の思いではないでしょうか?<同じものを守っても違う 真一 (……要領を得ないなぁ……) 流依 「……選べたのならね」 流依 「さて、結論の出ない話はそろそろ止めて……そうだね、一つ先輩からの忠告をあげよう」微笑>薫、真一 真一 「?」 薫 「なんですか?」 流依 「これから、騎士として戦い続けるなら、ただ目の前の魔獣と戦うだけじゃなく、外側……流れとか思惑みたいなものを見たほうが良い」 流依 「そうしないと、誰かの駒として使われて、消えて行くだけで、何もわからないからね」微笑>二人 真一 「………??」 薫 「……」(駒という言葉に反応) 真一 「駒……まぁ、確かに俺ラは駒でしょうがねェ。」 真一 「組織内のごたごたでも出てるんですか?」怪訝な顔 流依 「ごたごたと言うよりも……そうだな、真一くん、君は魔獣が本当に悪だと言いきれるかい?」>真一 真一 「……」 真一 「言いきれません。けど、殺らんわけにもいかないでしょう?」 真一 「そこらで納得することにしてるんですけど……。」 流依 「まあ、そうなんだけどね。でも、中途半端に自分を納得させてると、いずれ困ると思うよ、と、話がずれたかな?」>真一 真一 「中途半端……確かに中途半端ですよねぇ。まあ。」 流依 「まあ、さっきの質問に答えると、私は騎士団という組織を……と、いうよりもそのトップをあまり信用してない、ということだよ」少し真剣な表情になって 真一 「……」思い出して一瞬硬直<トップ 薫  ぴく、と雰囲気が変わる 流依 「どうやら私は、駒として出来損ないだったり、中途半端に大人だったりするせいで、色々と見えてしまうものがあってね……」 真一 「まぁ、確かにそんな感じもありますね。」ひざの上で手に爪を立てている。<信用できない 薫 「たとえば、どんなものが?」<見えるもの 流依 「この間、魔獣の女王と少し話してね……似てたよ、どこがというわけではないのだが、なんとなく」ぼそりと 薫 「魔獣と??」 真一 「………???」新たな情報に困惑<女王 薫 「その、魔獣の女王ってなんですか?」 流依 「魔獣のトップ、らしいよ。トップ同士知り合いみたいだし……まだまだ隠してることがたくさんあるよ」 薫 「でしょうね……」<まだ隠してることがたくさんある 真一 「はぁ……ただでさえ面倒なのに……やたら面倒なことになってきたなぁ……。」 流依 「もしも、私たちが魔獣を全て封じたとしても……また1000年後に、復活しそうな気もするしね。まあ、これは単なる勘だけど」微笑 真一 「……本当にそうなりそうで……やだなぁ……。」 真一 <1000年後 流依 「あの二人、世界を舞台にそれぞれ騎士と魔獣を駒に、ゲームでもしてるんじゃないかな?」冗談っぽくでも眼は真剣 薫 「……」(ナナキの語ったことを思い返しながら考えている) 真一 「はぁぁぁ……」深い深いため息 流依 「まあ、そういって色々考えたり理解してから、自分の行く末を決めた方が良い、ってことだよ」微笑 流依 「そうそう、あんまり悩まないようにね、今言ったのは全部私の私見に過ぎないんだから。でたらめかも知れないし」笑>二人 真一 「今更そりゃないでしょぉ。」<私見に過ぎない 流依 「言ったじゃないか。外側をしっかり見ろ、って。色んな人から話を聞いて、自分で確かめて、それからだよ。私の意見はあくまで私の道なんだから」>真一 真一 「ハハ……」(とにかく辛そうだなぁ……) 薫 「難しいですね……」 流依 「まあ、迷った時には相談くらいは乗るよ。一応、先輩なんだしね」 真一 「お願いします……。」<相談 薫 「ありがとうございます」<相談 流依 「じゃあ、難しい話はこのくらいにしようか」と、また酒をちびちびと 薫  つられたように、アールグレイを 真一 「ふぅ……」 真一  ギターを出す 真一  ポルノグラフティ『アゲハ蝶』 薫  紅茶を飲みながら聞いている 真一 「貴方に会えた それだけで良かった 世界に光が満ちた 夢で会えるだけで良かったのに 愛されたいと願ってしまった」 真一 「世界が表情を変えた 世の果てでは空と海が混じる♪」 真一 「詩人が立った一片の 言の葉に込めた意味を 遂に知ることはない♪」 真一 「そう それは友に できるなら貴方に 届けば良いと思う♪」 真一 「もしこれが戯曲なら なんてひどいストーリーだろう♪」 真一 「進むことも 戻ることもできずに ただ一人舞台に立っているだけなのだから……♪」 真一 「貴方が望むのならこの身など いつでも差し出していい♪」 真一 「降り注ぐ火の粉の盾になろう♪」 真一 「ただそこに一握り残った 僕の思いを♪」 真一 「掬い上げて 心の隅において♪」 真一 「荒野に咲いたアゲハ蝶 揺らぐその景色の向こう 近づくことはできないオアシス♪」 真一 「冷たい水を下さい♪」 真一 「できたら愛して下さい♪」 真一 「僕の肩で羽を休めておくれ♪」 流依  パチパチと、拍手をして「じゃあ、私はそろそろ帰るとするよ」と、席をたつ 真一 「おやすみなさい。」 薫 「あ、おやすみなさい」 流依 「じゃあ、おやすみ」と、出て行こう 真一 「……どうおもう?」>薫ちゃん 薫 「丹宮先生の言ったことですか?……そうですね、総帥が私たちが知っている以上の知識を持っていて、なおかつそれを明らかにしていないのは確かだと思います」>真一くん 真一 「うん……。」 真一 「しっかし……ただでさえ脆い論拠でやりあってるんだから」 真一 「これ以上迷ったらどうしようも無いと思うんだよなぁ……。」 薫 「そうですね。……それに、迷っても行動の選択肢がそれほどあるとは思えませんし……(小声)」 真一 「駒なのはまぁいいとして……お遊びなゲームの駒にされてるんだったらたまらねぇよなぁ……。」 薫 「ええ……」 真一 「魔獣とは、何回?」やりあったのか、と。 薫 「二回、です」 真一 「死にかけたことは?」 薫 「いえ……」 真一 「普通、そうなんだよなぁ……結構。」 薫 「たまたま、運がよかっただけでしょうね(苦笑)」 薫 「真一さんは?」戦った回数 真一 「3回。」 真一 「去年1、おととし2。」 薫 「機械魔獣というのは?」 真一 「?」 真一 「知らない。多分。」 薫 「身体の一部が機械でできていて、人と動物がかけあわさったような姿をしてるんです」 真一 「いや。今まで闘(や)ったのは首無し人、鳥、人。」 真一 「掛け合わせはないなぁ。」 薫 「このあいだ戦ったんで、調べてみました。そしたら……物的被害も人的被害も出てるんですけど、死者がでてないみたいなんです」 薫 「……どう、思います?」 真一 「感心な魔獣も居たもんだ……。」 真一 「しかし、そんなのは相手にしたくないな。」 薫 「人を殺さない魔獣も、悪なんでしょうかね……」 真一 「殺さぬものに、死刑を適用すべきか、否か……。」 薫 「襲ってこられたら、戦わないわけにはいかないです。でも……」 真一 「確実に拘束できたらそれが一番なのかもな。」 薫 「難しい、ですね……」 真一 「警察機構にそんなポジションが作れないか……なんてな。」 薫 「え?」 真一 「騎士になれないような人間でも、数や装備で補って、そんな部隊が作れれば、魔獣被害もずっと減るはずだ。」 真一 「なにせ警察は全国組織だから。」 薫 「警察に作るって……真一さんが、作るんですか?」 真一 「あ?んあ?ああ、忘れてくれ……。うん。」ついこぼしてしまった、と言った感じだ。 薫 (真一さんって、すごい人だったんだ……) 真一 「ま、ほら。今は大学合格も危ういわけだし……。」 薫 「……センター試験って、たしか……」(首をかしげる 真一 「いや、間もなくだけどさ。」 真一 「週一ぐらいでこっちにこないと、たまに気が変になりそうになる。」 薫 「頑張ってくださいね。……そして、できるといいですね。普通の人間でも、魔獣から守れるような」(微笑) 真一 「いや……ついこぼしちまったけど、周りには言わないどいて。」 真一 「できなかった時辛いから。」 薫  黙ってうなずく。 真一 (かわいいなぁ)とかおもっている 薫 「それじゃ、そろそろ返ります」 真一 「ん。」 薫 「じゃ、また。……おやすみなさい」 真一  ギター、得物を拾って席を立つ。 真一 「んじゃ。」 真一 「御馳走様でした。」>マスター