クイックス (会議があるなか。うっすらと。影になっている部分から染み出すようにひょっこり) クイックス 店内の、カウンター内を。確かめるように練り歩き・・・ クイックス サイフォンを取り、濃い茶色の豆をゴリゴリっと。手の間に挟んですりつぶす。 クイックス その豆を手で集めて。適当にサイフォンに。 クイックス どろっとした水を入れると。アルコールランプでこぽこぽと・・・ クイックス 何か出来た、ごぽごぽっとしているもの。においをかいでみるが、顔をしかめると。身近にあった調味料を振りかけて。シェイクし、再び匂いをかげば。頷いて。それを複数のカップに入れると、会議になっている部屋に送り・・・「珈琲が出来ております。皆様、ごゆるりと・・・ クイックス 」 クイックス 次に取り出す、大きなシダ類の葉・・・丁寧に火であぶり。 クイックス 撫でていき、いい色に仕上がれば。それを手バサミで5ミリX30mmぐらいに切り分け。 クイックス お鍋を取り出すと、赤くなるまで焼き。そこに、今の切った葉を。 クイックス やおら、素手をつっこむと、もむように・・・肉の焼ける匂いっぽいのが匂うが。 クイックス しっかり揉むと。それを袋に入れて。危険物でも扱うように、お湯を入れたポットに・・・ クイックス 会議室に送り。「紅茶もございますので・・・あ、お取り扱いにはお気をつけくださいまし」 クイックス はっ!?とした表情を会議場や、国会議事堂のある方向に向けると。 クイックス 「では、失礼致します・・・皆様。また、お逢いいたしましょう・・・」 クイックス と、ゆっくりと。床に体を沈ませ解けていく・・・縛ったままのBARのマスターをほうっておいたまま。 クイックス 「そうそう・・・そうでした」蛇口から顔を出す。 クイックス 左右をみて、身をよじるようにして。蛇口から出てくると・・・ クイックス 水入れを取り出し。蛇口をひねって水を入れると。そこに、毒々しい茶色のものを一適二滴と・・・ クイックス 色がついたそれに、自身の唾液をひとつば。 クイックス 毒々しくなった茶色のそれが、透明に戻り。氷を入れて冷たくして・・・コップを添えて、会場の方へこっそりおくと・・・ クイックス 「あぁ、忙しい忙しい・・・」とぶつぶつといいながら扉に向かい。鍵穴にもぐっていく・・・