__アラッド からりと、倒れこむように扉を押し開ける。/ __アラッド 服装は昨日から変わっていない。/ __アラッド 左手の親指と人差し指を両方の眉尻にあてている。/ __アラッド 手を下ろし、顔を上げ「・・・やぁ。」と挨拶をする。/ __アラッド その顔は昨日よりもつかれている。/ __アラッド マスターの言葉にとりあえず微笑むと、席に座る。/ __アラッド 「・・・ホットミルク、もらえるかい? 自分じゃ美味く作れなくてね・・・。」微笑んだまま。/ __アラッド 手を組んで、両肘をカウンターに乗せる形で体は前傾姿勢、しかし顔は上げている。/ __アラッド ホットミルクを受け取ると、ゆっくりと飲み始める。/ __アラッド カップを置き、目をつむり静止する。/ __アラッド 「・・・・・・・。」だんだん息が荒くなる。 ・・・ギッ目を見開く、悪夢を見たような息のつき方。/ __アラッド 左手を顔に当てると、ゆっくりと首を振る。/ __アラッド その肩は震えている。/ _7_アラッド (なぜ笑っている、なぜ壊される、なぜ貴女が出てくる・・・・!)/ _7_アラッド 「なぜだ・・・・。」つぶやく。/ _7_アラッド ぞわりと、一瞬体中の毛が沸き立つ。/ _7_アラッド 瞳に、ぽたりぽたりと、垂らしたように血の色が混ざる。/ _7_アラッド 牙が、爪が、鋭く尖る。/ _7_アラッド 「・・・・ア・・・ガ・・・・・。」/ _7_アラッド ギ・・ギ・・・と骨が変形する。/ _7_アラッド 「・・ガ・・・・ッ・・・ああぁあ!!」叫びとともに額をカウンターに打ち付ける。/ _7_アラッド 上げた顔は人のもの。/ _7_アラッド 「・・・・わるいね、マスター。 すこしへこんだ。」/ _7_アラッド 「・・・まだお金受け取りに入ってないな・・・騎士団のほうからもらっといてくれ・・・弁償する分は・・。」立ち上がる。/ _7_アラッド 「・・・トイレ借りるよ。」/ _WC_アラッド 個室に入れば便座にすわり。/ _WC_アラッド 爪を手のひらにつきたてるように握りしめる。/ _WC_アラッド ぶつりと、噛んだ下唇からは血が落ちる。/ _WC_アラッド 呼吸は荒く、体は相変わらず震えている。/ _WC_アラッド 『・・・なぜだ、なぜ此処まで弱くなった・・・・?』自分に語る。/ _WC_アラッド 『・・・自分を制御できなくなるほど・・・ 何を恐れている?』憎憎しげに、吐き出すように。/ _WC_アラッド 膝を拳で殴りつける、二度、三度。/ _WC_アラッド 手を開く、血が滲んでいる。/ _WC_アラッド 『・・・くそっ。』手のひらを握り締めると、拳を高くふりあげ、膝を殴りつける。/ _WC_アラッド 震えがとまる、個室に響くのは荒い呼吸音。/ _WC_アラッド 首を振って立ち上がる。/ _7_アラッド 席までふらふらと歩き、崩れ落ちるように座る。/ _7_アラッド マスターに食事を勧められるが・・・「・・・いや、いいよ。 食欲がない。」 断る。/ _7_アラッド (・・・さて・・・どうしようか・・・。) _7_アラッド (・・・月は・・・でてる、この時間なら。) _7_アラッド (つまり、今外出れば間違いなく・・・・・・・・。) _7_アラッド (・・・さて、どうしようか。)ふ、と嘲笑。/ _7_アラッド (・・・考えちゃいけない・・・眠っちゃいけない・・・あばれちゃいけない・・・。) _7_アラッド (どうすればいい?) _7_アラッド / __奥貫 「こんばんはー」ゆっくりと扉を開き、自然、足音を立てずに中へと入りながら挨拶を送る/ _7_アラッド 言葉に気が付くと、ゆっくりと視線を送る。/ _7_アラッド 「・・・・・・やぁ。」疲れた笑顔。/ __奥貫 かなり着古し過ぎた色褪せ気味の革ジャケットに、首周りが若干緩くなったグレーのシャツ、ジーンズ。足下はやはり履き古した黒のスニーカー/ __奥貫 「あ、こんばんは。です」先客が誰かと気付けば少しぎこちなく笑って。「……どうかされたんですか?顔色悪いですよ」と首を傾げながら扉を閉める/ _7_アラッド 「どうしたんだろうね・・・?」微笑「・・・どうしたんだろうね?」二度目は目を伏せて。/ __奥貫 「……心当たりは無いですか?」少し困った様に眉を寄せながらも問いかけて。静かに、と言うよりはこっそりに近い動きで歩いてアラッドに近付く/ _7_アラッド 「あるにはあるんだが・・・・ 理由がわからない。」力なく微笑んだまま。/ __奥貫 「微妙な所ですねぇ」思わず本音が出た。誤魔化す様に右手で頭を掻き、一応気を使ってアラッドから一つ席を空けて腰掛ける/ _7_アラッド 「そうだね。」笑う。「微妙なところだ。」視線を遠くに移す。/ _5_奥貫 「あのぅ」マスターにアメリカンを頼んでから、そっとアラッドを見遣り「そういうのって、正面から向き合っていないと、分からないとか言いますよね?」と唐突に問い掛ける/ _7_アラッド 「・・・言うね。」静かに。/ _5_奥貫 「あ、えぇと。一般論です!」慌てて言った後、肩を落とし。「済みません…その、でも、実際そうだと思うんですよねぇ……僕もそうでしたから」はは…と照れた様な困った様な笑みを作り、又頭を掻く/ _7_アラッド 「・・・そうだね。 ・・・向き合う・・・。」 向き合ったと、乗る超えようと思ったんだが・・・。 と心の中で。/ _5_奥貫 「いつまでもねぇ…逃げていると、結局辛いだけなんですよ。解決しないし」マスターからコーヒーのカップを受け取ると会釈して。カップに視線を落として続ける。「影みたいな物ですよねぇ。そういうのって」/ _7_アラッド 「・・・逃げるのはやめたんだ。 最近だけどね。」静かに。 「ただ・・・・・・・・。」ドクンと心臓が鳴る。/ _5_奥貫 「ただ…?」問い返すが、視線は下に向けているし昔の事を思い出したりで、アラッドの変調には気付かず/ _7_アラッド 「ただ・・・・。」言い直し、言い出せず。「・・・く。」震えが膝から、肩へと走る。/ _5_奥貫 「……と?大丈夫ですか?」ようやく隣の異変に気付き、カップを置くとそちらへと身体を向ける/ _7_アラッド 「・・だ・・・大丈夫。」震える膝を押さえつけ。「大丈夫・・・だ。」無理やり笑って断言。/ _5_奥貫 「そうですか…?」心配そうに首を傾げ、じっと相手を見つめる/ _7_アラッド 「大丈夫だ・・・本当に・・・・。」左手が顔に添えられる。/ _7_アラッド 1d6衝動判定?  dice2< _7_Arad: 3(1D6: 3) = 3 衝動判定?  _7_アラッド 一瞬瞳に血の色が混ざる・・が。理性でねじ伏せる。/ _7_アラッド 「ガ・・・・あ・・・。」呼吸が荒く、身をかがめる。/ _7_アラッド (感情で・・・・こんなにも簡単に修行が塗りつぶされる・・・。)/ _5_奥貫 微かに漏れた声を聞いてびくっと肩を震わせるが、先程迄の会話を思い出して何とかそれ以上の震えは堪え。立ち上がるとその位置で口を開く「ここにあなたを攻撃する様な人は居ないですし、何かを怖がるのは当然だし…そう、大変なのは皆一緒です……その、だから、安心して下さい。…ね?」最後は子供に言い聞かせる様に言って。無意識の内に、幻影術で相手の心に響けとばかりに安堵の念を送る/ _5_奥貫 4+2d6 dice2< _5_nuki: 4+7(2D6: 4 3) = 11 _7_アラッド 恐怖が、誓いを反故にする、彼女への誓いを反故にする恐怖が、力への恐怖が、強く強く渦巻く。/ _7_アラッド 2d6+4 dice2< _7_Arad: 5(2D6: 1 4)+4 = 9 _7_アラッド 右手で胸を鷲づかみにする。 今得た安堵を離さないように。/ _7_アラッド 呼吸がだんだん浅く、静かなものに。/ _5_奥貫 どうすれば良いのか分からないので、今は様子を見るばかりで/ _7_アラッド 立ち上がる。/ _5_奥貫 「……大丈夫、ですか?」(今日はこればかりだなぁ…)と思いながら、おずおずと声を掛ける/ _t2_アラッド 「・・・・ありがとう・・・楽になった・・・。」疲れた顔で言う。/ _5_奥貫 「はい?」分かっていないので、目を丸くした/ _t2_アラッド 「今のうちに・・・帰るよ・・・ひとつ間違えると無事に帰れなくなる。」苦笑して言うと、相手の反応を待たずに扉へ向かう。/ _5_奥貫 「あー…は、はい。気を付けて下さいね?」心配そうにアラッドの背中を見送り/ _t2_アラッド 右手で胸をつかんだまま、左手で扉を押し開け、外に出る。/ _t2_アラッド 外に異形の気配。 _t2_アラッド ゴォ・・という化け物のうなりひとつ。/ _t2_アラッド 気配が消える。/ _5_奥貫 「うーん…大丈夫…なんですかねぇ…」外に消える姿と、一瞬感じた気配の変化に眉をハの字にし、小さく呟いて。静かに席に腰掛け直す/ _5_奥貫 「悩みとかって、深いですよねぇ…人それぞれで感じ方が違うし、大なり小なりと言うか、深刻度が違うと言うか。価値観の違いも有るんですかねぇ…」マスターに言うでもなく、少し温くなったコーヒーを啜りながらぼそぼそと/ _5_奥貫 「その点僕は良いのかなぁ…」しみじみとした口調で呟くと、残ったコーヒーをぐいと飲み干し。「ごちそうさまでした。そろそろ帰りますね」マスターに笑顔と共に言って席を立つ/ _5_奥貫 「では、お休みなさい」きっちりと会釈すると、来た時と同じく足音を立てずに立ち去った/