_薫 (からん…)「…こんばんわ」目だけ覗かせて、前後左右現在過去未来確認してから入店。 _薫 「先日は、すみませんでした」深々とマスターに頭を下げる。/ _薫 「…大丈夫ですよ、今日は」苦笑。無茶飲みを窘められたらしい/ _薫 「はい?霧亥さんから…?」 _薫 なんだろうな顔でカウンターへ。 _9_薫 封筒を受け取る。/ _9_薫 注文を聞かれ。「あ、そうですね…。今日はちょっと蒸しましたから、さっぱりしたものと、それにあうものを」アバウトだ。/ _9_薫 便箋を広げる。ちょっと眉をしかめながら読み始める/ _2_痣凪 からん、と呼び鈴を鳴らして、スーツ姿のチンピラが入店して来る。/ _9_薫 突然、目を見開いた…ところで、人の気配に気づき、顔を上げた/ _2_痣凪 「ちっす、初めましてっすかね? 新入りの痣凪 真っす」と、軽く頭を下げる/ _9_薫 「…こんばんわ」集中していたところに、見たことあるようなないような顔立ちの人。 _9_薫 一旦、便箋を畳むと椅子から降りて。「…たぶん、初めましてだと思います。若槻薫といいます。こちらこそ、よろしくお願いします」と、ぺこり返し>あざなぎん/ _2_痣凪 「ははは、絶対に初めましてっすから、ね? つい最近会った事も絶対無いっすから」と、微笑みます>薫さん/ _9_薫 「絶対…?」首かしげ。しばらく考えて。「痣凪さんって、ひょっとしてお姉さんか妹さんがいらっしゃいますか?」うっすらとゴスロリな女性の記憶が(爆/ _2_痣凪 「残念ながら、天蓋孤独の身の上っすから」と、愛想笑いをしつつ、マスターにミルクを頼みます/ _9_薫 「あ、…ごめんなさい。へんなこと聞いて」深々と頭を下げると自分も席に戻る。 _9_薫 マスターがこっそりカウンターに置いてくれていた注文の品を頭を下げて受け取ると、手紙を汚さないように、トレイごととりあえず脇へ。/ _8_痣凪 「いや、よくある話っすから……隣、いいっすかね?」と、席を移動します/ _9_薫 「あ、ごめんなさい、どうぞ」わたわたと荷物を反対側へ置く>真/ _8_痣凪 「まぁ、そんなよくある昔話でよかったら、ちょっと付き合いませんか?」>薫さん/ _9_薫 「あ、はい。なんでしょうか」きちんと話を聞こうと正対する。便箋は汚さないようにクリアファイルを取り出して封筒ごとしまっておく>あざなぎん/ _8_痣凪 「むかーしむかし、ある所に一人の若者がいたんっすよ。そいつは結構自惚れていて、自分では世界最強だと思ってたんっすよ」遠い目をしながら _8_痣凪 「でも、そんなある日、どこからか化け物が現れて、自惚れていたそいつの家族や友人もあっさり皆殺しにしていったんっす」/ _9_薫 「……」グラスにも手を付けず、こちんと姿勢良く聞いてます/ _8_痣凪 「その若者は土壇場で異能に目覚め、辛うじて生き残ったんっすけど、周りにはもう誰もその若者を知るものはいなくなったんっす」ミルクを口につけて _8_痣凪 「その若者は、化け物に復讐を誓い、今でもそいつを探し続けていますとさ」自虐的に微笑んで、ミルクを飲み干します/ _9_薫 「それは…」下手な慰めの言葉も見つからず。 _9_薫 ちょっと考えて。「聞いてばかりでは、不公平ですね。私の昔話も、聞いてもらえますか?」 _9_薫 >あざなぎん/ _8_痣凪 「ええ、俺でよかったら」>薫さん/ _9_薫 「お願いします。…むかしむかし、化け物に敵対している人間たちがいました。闘いの中で、何十人も、何百人も、進んで闘いに身を投じた人も、そうでない人も死んでいきました」 _9_薫 / _8_痣凪 珍しく、薄ら笑いを消して話に集中している/ _9_薫 「ある時、その中の一人が考えました。『人間が闘うから、死んでいく人が減らないのだ』と。『ならば、人のかわりに、人のかたちをしたものを闘わせれば、人の被害は減るのではないか』と」/ _9_薫 自分の手に視線を落としながら続ける/ _8_痣凪 「……」沈黙して、その視線を追う/ _9_薫 「試行錯誤の上、それなりの戦闘能力を持つニンギョウができました。人間たちは戦い、ニンギョウを使い潰し、自分たちも血を流して、とうとう化け物たちを封印することに成功しました」/ _9_薫 「それが一時のことであっても」/ _8_痣凪 苦々しく顔を歪めます/ _9_薫 「ニンギョウの制作者は考えました。『いずれ復活する化け物を倒すために。一体のニンギョウを未来に残そう』と」 _9_薫 「そして現在。ニンギョウは、ニンギョウであることすら忘れ、とある夫婦に人間として育てられ。そして、夫婦が亡くなった後も、いろいろな人たちに恵まれて」 _9_薫 「自分の考えで、守りたいものを守るために、化け物と闘うことを選びましたとさ」/ _9_薫 苦いものと明るいものが入り交じった笑みを浮かべますが、痣凪くんの顔は見ません/ _8_痣凪 「……そうっすか」にこっ、と純粋に微笑んで _8_痣凪 「守りたいものがあるのはとてもいいことっすよ、絶対に守り通してくださいね」/ _9_薫 「ありがとうございます。…痣凪さんにも、あるはずですよ、きっと。」>守りたいもの>あざなぎん/ _8_痣凪 「守りたいもの、か。そうっすね、その内探してみるっすよ。これでも、探偵っすから」>薫さん _9_薫 「がんばってくださいね」にこり<探してみる 「騎士の方って、探偵になる方が多いんでしょうか…」薫が知る限り四人目だ>あざなぎん/ _8_痣凪 「きっと、何かを見つけたいんっすよ。今の俺みたいに」優しく微笑んで、静かに席を立ちます。 _8_痣凪 「じゃ、お子様はこれで退散するっすよ。お話ありがとうございました」深々と頭を下げて _9_薫 「あ、いえ、こちらこそ、ありがとうございました」椅子から降りてぺこりと返す/ _8_痣凪 「次会うときが、戦場じゃないことを祈って」陽気に手を振り、店から出て行きます/ _9_薫 「おやすみなさい」と見送って振り返る。…冷めきった注文の品が。/ _9_薫 「ご、ごめんなさい、いただきます」と手を付ける。 _9_薫 もぐもぐ。もぐもぐ。もぐもぐ。/ _9_薫 冷めていた茶碗蒸しをきちんと食べ終わり、ごちそうさまでした、と手を合わせる/ _9_薫 手をおしぼりで拭いてから、また便箋を広げる。/ _9_薫 じっくりと、一文字一文字を目に焼き付けるように追っていく。そのうち、ほんのりと頬が赤くなったりもする/ _9_薫 目は真剣なまま/ _9_薫 読み終わったのか、ふうっと息をつき。封筒にもとどおり便箋を納めるとクリアファイルの中へ。そして、荷物にしまい込んで微笑む/ _9_薫 「ありがとうございました。確かに、霧亥さんのお手紙、受け取りました」とマスターにお礼を言う/ _9_薫 そして水色の硝子のおちょこに冷酒器から手酌で注いで飲む。ゆっくりと、味わいながら/ _9_薫 心底嬉しそうににこにこしながら。/ _9_薫 ちらちらと、荷物に…手紙に目をやりながら、ゆっくりとお通しに箸を伸ばしつつ。/ _9_薫 そして杯が空になり。お通しもなくなったところで器をマスターに返す。おしぼりで丹念に手を拭くと、また荷物から手紙を取り出し、読み始める/ _9_薫 ゆっくりと視線が文面の最後まで動いていくと、また初めに戻る/ _9_薫 「…と。もうこんな時間ですか」時計に目が行くが、それでも笑顔。 _9_薫 丁寧に便箋を折りたたみ、荷物にしまいこむと立ち上がる。 _9_薫 「それじゃ。遅くまで失礼しました。おやすみなさい」一礼して退店。/