_9_薫 (からん、とベルの音)「こんばんわ……」ゆっくりと入ってくる薫。マスク以外はコートもコーデュロイのパンツも黒である。 _9_薫 マスターに「お久しぶりです」と言いながらストールをとり、アーミーコートをぬぎぬぎ。 _9_薫 ちょっと考えて「チャイを。少し甘めにしてください」 _9_薫 マスクをはずしてカウンター席に座る。ぼーっとほうけたような表情は珍しい。 _9_薫 と、カウンターについていた指先からころころと水銀のような球体がいくつも転げ出る。 _9_薫 見る間に球体が三体の人形になる。一体がもう一体の背後に隠れ。それに相対する一体が両腕を大きく振る。 _9_薫 両腕が変形して流体の槍となり、途中で向きを変えながら隠れていた一体を背後から、その前にいた一体を脇から貫く。 _9_薫 よろめく二体。 _9_薫 さらに追撃をかける一体。一度抜けた槍が、再度向きを変え二体を再び同時に貫こうと。 _9_薫 そのとき、一体が自分の身代わりにもう一体を槍の動線へと突き飛ばす。跳ね返る槍はねじくれながら一つになり、攻撃をかけたもの自身に向かう。 _9_薫 とっさに交差した両腕と片足で防御するものの、その上から叩きつけられた槍にはねとばされる。 _9_薫 カウンターに叩きつけられた音に気がつく薫。 _9_薫 眉をしかめると、三体は銀の流れになってするすると左手にまとわりつき、やがて消えた。 _9_薫 「あ…、ご、ごめんなさい」控えめにマグを示すマスターに慌てて謝るとマグを受け取る。 _9_薫 ふうふう吹きながら口をつける「……おいしいです。これ、入れるのはシナモンだけじゃないですよね?」などと訊きながら左手をきつく握りしめた/ _晃 かららん♪とベルを鳴らして、レザーコートにジーンズの晃が来店。 _晃 マスターと…少し置いてかおるんに気がつく。 _晃 「や、ひさしぶり」>マスター、かおるん/ _9_薫 「こんばんわ、綾羅木さん」ぺこりとお辞儀する>ひかるん. _晃 マスターにチュロスとホットコーヒーを注文。 _晃 「随分研究熱心なんだな」感心しながら>かおるん/ _9_薫 ほへ?という顔になる(笑)/ _8_晃 「この香りは…シナモンにジンジャー…あとは何種類かのスパイスとみた」かおるんのチャイを見て/ _9_薫 「…負けましたー。ジンジャーまでは確信持てたんですけど、ナツメッグとオールスパイスが入ってるか確信が持てなくて」がくり(笑)/ _8_晃 { _9_薫 「実際に飲まずに、香りだけでそこまでわかるってすごいです…」俳優さんって、嗅覚も鋭いのかな?などと思っている/ _8_晃 「たしかに、あの二つは似た感じの香りだからなー」<ナツメッグとオールスパイス>かおるん _8_晃 マスターからチュロスとコーヒーをうけとり/ _9_薫 こくこくとチャイを飲む/ _8_晃 横のホットチョコレートにチュロスをとぷんと浸してかしかし/ _9_薫 (そういえば、甘い物好きだったっけ)などと思う<チュロスかしかし _9_薫 / _8_晃 「(かりかり)そういえば、以前魔獣退治に出たとき、とんだお邪魔虫が現れてだな」コーヒーごくん/ _9_薫 「何か妨害を?」<お邪魔虫/ _8_晃 「いや、俺のほうは何も無かったんだが、他の騎士が調査中に邪魔をしたらしいんだ」対三毒鬼戦を思い出し _8_晃 「そいつは…そうだ。『災厄のアルカナ』で『調停者』と名乗ってたな、たしか」>かおるん/ _9_薫 「なるほど、『アルカナ』でしたか」それなら騎士を妨害できる力があるのも納得がいく。「たしか、同じ字名の聖騎士がいましたね…」<『調停者』>ひかるん/ _9_薫 (『聖騎士のアルカナ』とは…また厄介な) 表情には出さずにチャイをこくこく/ 有希 ゆっくりドアを開け、冷たい空気を連れて入ってくる 有希 服装は、ファー付きの大きめなダウンにロングブーツ、マフラー&ミトンも完備。 有希 「…今日も寒いわね、こんばんは」店内を見渡しつつ/ _9_薫 「こんばんわ、琴音さん」ふりかえり声をかける/ _8_晃 「やあ」手を軽く挙げ答える/ _8_晃 口には爪楊枝よろしくチュロスを1本くわえている(何)/ 有希 「あら、久しぶりね」「魔獣戦で怪我をした、という報告を読んだけれど大丈夫そうね?」>かおるん 有希 通路でジャケットを脱ぎつつ挨拶を返す/ _9_薫 「少しは動けるようになりまして」苦笑。>ぢょおうさま _9_薫 / _6_有希 薫の返答を聞いて微笑を返し、そのまま席へ。暫くすると、いつものようにウィスキーが出てくる/ _8_晃 かしかしごっくん。「…しかし、今思うと損したなあ。いちいちかっこつけないで1発殴っておけばよかった」/ _9_薫 ストレートな言葉にくすんと笑う。/ _6_有希 聞こえてくる会話とBGMにリラックスして身を委ねつつ。。グラスを傾けてぼんやり/ _9_薫 空になったマグを手で包みながら、おかわりを頼もうか考えていたが。 _9_薫 時計を見て。「ん、もうこんな時間ですか」軽く息をついて帰り支度を始める/ _9_薫 革の手袋を装備すると「それじゃ、お先に失礼します。おやすみなさい」とぺこり>ひかるん _9_薫 一瞬目が銀色に染まり。ぢょおうさまには「お疲れさまでした」とつけくわえて、退店。/ _8_晃 「ん、そんな時間か」時計をチラ見。「気をつけて帰れよ」>かおるん/ _6_有希 薫の鏡眼を垣間見ると、一瞬背を伸ばすが。また緩んで小さく手を振って見送る/ _6_有希 「さっきから食べてるの、甘そうね。美味しいの?」延々かしかししているひかるんを見て声をかける/ _8_晃 「ん、これか。何年か前にヨーロッパで見つけてな」>チュロス _8_晃 そして最後の1本もかしかしかし/ _6_有希 ヨーロッパ、と聞いて色々と記憶に検索をかけ「そういえば、貴方って外国を飛び回っているイメージがあるのだけれど?」 _6_有希 「その考えは当たっているかしら?」/ _8_晃 「飛び回ってるといっても、せいぜい1年に1回位だなぁ」>女王様 _8_晃 「ああでも、来年は外国での仕事が長くなるかな」/ _6_有希 「あら、そうなの」<一年に一回 「表では、何の仕事を?」/ _8_晃 「一応、役者をしてる」>ぢょおうさま _8_晃 「たまに映画祭に呼ばれたりするが、来年は撮影の仕事も入っているから」/ _6_有希 「……役者。映画祭」反芻して思い出し「あぁ、テレビで見た気がするわね、そういう仕事。」 _6_有希 「外国にまで行く、ということは活躍している方なんでしょうね」/ _8_晃 「テレビの方はまだまだだが、演劇はそこそこ長いかな」 _8_晃 「ありがたい事にこうして拾ってくれる所もあるし」>じょおうさま/ _6_有希 「…しかし、そんなに表の仕事が上手くいっているのなら、こちらの仕事は大変じゃないのかしら?」ふーむと/ _8_晃 「上手くいってるとはいえ、主役級とは比べ物にならんよ。それにこのご時世だし」 _8_晃 「それに、本業副業をどっちも楽しんでやってると思えば、それほど苦は無いしな」/ _8_晃 言い終わると同時に、計帯電話のアラーム音が店内に響く。 _8_晃 「…やれやれ、やっと一息つけたところなのに」ため息。 _8_晃 「じゃ、俺はこの辺で。君もあまり遅くならないようにな」帰り支度をしつつ>じょおうさま _8_晃 「ご馳走様マスター、また今度」そう言い残し、店の外へ/ _6_有希 「あら…、こんな時間まで大変ね」ふっ、と笑って慌しく出て行く晃を見送る _6_有希 「まぁ、心配されるほどか弱くもないし、聞き分けのいい良い子でもないのだけど」 _6_有希 苦笑しつつ、残りのウィスキーを飲み干す。 _6_有希 「マスター、ご馳走様」「えぇ、今日はもう帰るわ、おやすみなさい」 _6_有希 ジャケットやマフラーに身を包んで、店内から居なくなる/