_静 ドアベルを軽やかに鳴らしながらドアを開け、男物のスーツ姿の静が、同色のハットを手に入店する _静 「こんばんは、マスター。お久しぶりです」ノンビリした口調でそう言うと、真ん中辺に座る/ マスター 「いらっしゃいませ、何になさいますか?」/ _5_静 「取り敢えず、軽くウィスキーをロックで。あと、適当に摘むモノを」にこやかに注文する/ マスター 「かしこまりました」 マスター 「しかし、梅雨にはいったらしいですが、入ったとたん、あまり雨が降りませんね」/ _5_静 「そうねぇ……台風が雨雲持ってっちゃったのかしらね。まあ、じきに降るとは思うけど」グラスを傾け、喉に琥珀色の液体を流し込む/ マスター 「雨は嫌ですね……」しみじみと/ _5_静 「客足が鈍るから?それとも買い出しが面倒になるからかしら?私は……まあ、時と場合によるわね」/ マスター 「客足ですね、最近、ここも閑古鳥が鳴いていますしね」 マスター 「それに雨の日はなんとなく憂鬱になりません?」/ _5_静 「あはは……確かに客商売には辛いですねぇ。仕事としては、晴れ間を撮りたいときは邪魔ですけど、雨の風景が必要な時もあるし、紫陽花なんてやっぱり少しくらい湿ってた方が映えますしね」 _5_静 「憂鬱になるのは……私はむしろ、乾いた風の方かな。日本じゃ結構少ないですけどね、そんなの吹く場所」クィッとグラスを傾ける/ マスター 「なぜですか?」>乾いた風 マスター / _5_静 「……たまにここでも零してるけど、戦場カメラマンの経験があるんですよ、私……で、その時にあんまりいい想い出が無くてね……だから、日本のちょっとジメッとした空気が好きなんですね」 _5_静 「まあ、これが中東じゃなくてアジア圏で嫌な思いしたなら、ジメジメは苦手になるかも知れませんが」苦笑しつつ/ マスター 「なるほど、私はいったことがないので実感はわかないのですが、酷いところもあるそうですね」/ _5_静 「……まあ、インドなんか良く言われますけど、場所によっては人生観変わるって言いますしねぇ」空になったグラスを軽く振り、氷の音を楽しむ/ マスター 「なるほど」 マスター 「あなたも戦場へ行って変わりましたか?」静かに尋ねる/ _5_静 「……行かなかったら、騎士『氷室静』は存在しなかった……そのくらいは変わりましたかね」遠くを見つめながら呟く/ マスター 「そうですか……」 マスター 「それは、世界にとってはよかったことなのでしょうが、あなたにとっては不幸なことなのでしょうか?」/ _5_静 「さあ?過ぎたことを悩むのは性に合わないし、自分のことをどうこう考えるのも苦手だし……ただ、それでも救える命があって、お金まで貰える……天職に巡り会ったのかも知れませんね」笑って誤魔化す/ マスター 「リスクがかなり高いようですけどね、このBARも一度壊されましたし」/ _5_静 「ハイリスクハイリターンは世の常ですよ。リスクだけ大きければ誰も手を出さないし、リターンが大きすぎるのはそれはそれで疑わしい。何事もほどよく、が一番ですね」 _5_静 「ところで、マスターの方は最近何か変わったことでもありました?」/ マスター 「いえいえ、いつもとかわらぬ毎日ですよ。私はこれしか仕事がありませんからね」肩をすくめる/ _5_静 「ふむ……じゃあ、アルディラでも作ってもらおうかな」カクテルを注文する/ マスター 「かしこまりました」青色のカクテルを静に渡す。 マスター 「たしか、”向こう側”という意味をもつカクテルですね」/ _5_静 「どうも……」受け取って一口「……空は好きなんですよ、あっちの空は、ね」何かを思い出すような雰囲気/ マスター 「そんなに綺麗な空なんですか?」/ _5_静 「……乾いた風が、雲を吹き払う。そんな澄んだ空が見えるんですよ。そして、それは世界中何処にでもあるはずだ……なんてのはちょっと似合いませんね」苦笑しながらカクテルを口に/ マスター 「いえいえ、青い空をみると確かにそんな気分になりますよね、日本の空をみる私がそう思うのですから、静さんが見た空はもっと素敵なんでしょうね」 マスター http://www.youtube.com/watch?v=AmC9IXrIokU マスター / _5_静 「……まあ、機会が有れば旅行してみるのもいいんじゃないですかね」カクテルを飲み干して/ マスター 「私ももう年ですからねえ」/ _5_静 「さて、何か変わり種とかありますか?いつもレシピ通りのカクテルばかりだと、マスターもたまには冒険したくなるんじゃないですか?」空いたグラスを戻しながら/ マスター 「オリジナルカクテルがありますが、呑まれますか?」/ _5_静 「ふむ……折角なのでいただきましょうか」/ マスター 「では、モードレッドです」 マスター http://www.trpg.net/online/majyuu/bar/barjoy.html/ _5_静 「……甘いですね。それに……ノンアルコールですかね?変わった感じで……」深く味わう様にちびちびと舐める/ マスター では、振ってください/ _5_静 1d6+1d6 何が出るかな?/ dice2< _5_shizu: 2(1D6: 2)+4(1D6: 4) = 6  何が出るかな?/ マスター 5 4 絡み:俺の歌を聞け…あなたは歌を歌いたくなる。 _5_静 「……はは、中々いいですね、これ。楽しい……」お気に召したようで/ マスター 「どうですか、一曲歌いますか?」/ _5_静 「……いや、いいです、遠慮しておきます」注意しないと吹き出しそうで、言葉を紡ぐのも苦労している/ マスター 「そうですか?」黙ってみています/ _5_静 ちょっとしたことでも笑い出しそうなのを我慢しつつ、カクテルをしっかりと飲み干す/ _5_静 結局堪えきれなくて、声を殺して俯いて笑っている。何がそんなに楽しいのか?/ マスター 黙ってみています/ _5_静 「……はあ、はあ……あー、何だろう、急に笑いが止まらなくなって。あー、しんど」まだ少しクックッと笑いながら、自分で理解するために状況説明/ マスター 「何が面白かったのですか?」/ _5_静 「……さあ?何だか笑ったら全部吹き飛んじゃって……まあ、楽しく酔えたってことでいいのかしらね?」苦笑しつつ答える/ マスター 「それはよかったです。このカクテルを創った甲斐があります」/ _5_静 「ふむ……それは何よりですね。自分のやったことがちゃんと形として残る。良いことです……」余韻を楽しむかのように、目を閉じて何かを考えている風にも見える/ マスター その思考を邪魔しないよう、静かにグラスを磨く/ _5_静 「……っと、もうこんな時間か。マスター、またそのうちお邪魔します。じゃ、おやすみなさい」腕時計に目をやると、慌てて外へ飛び出していく/ マスター 「おやすみなさいませ」/