_静 軽やかにドアベルを鳴らしながらドアを開け、男物のサマースーツを着込んだ静が店の中に滑り込む「今晩は。お邪魔します」 _5_静 適当な席につくと、注文「取り敢えず、ターキーをストレートで。あと、何かお腹に溜まるモノを」/ 可成 「や、こんばんはー……っと、おや」からからとドアベルを鳴らし、店内を見回す。静を見つける。 _7_可成 「さて、とりあえず烏龍茶でもお願いします」静と空席を一つ挟んで腰掛け、店員に注文。 _7_可成 「やあ、初めまして。泰辺と言います。ここに人がいらっしゃることもあるものなんですねえ」けらけらと笑いながら >静 / _5_静 「今晩は。初めましてかしら?」琥珀色のグラスを片手に軽い挨拶。「まあ、いるときはいるし、いないときはいないわねぇ」苦笑を浮かべる/ _5_静 「……っと、氷室静です。月に一度はここで飲んだくれてますので宜しく」/ _5_静 注文した結果出てきたパスタを摘みに、ストレートのウィスキーを流し込んでいく/ _7_可成 目をどことも知れない遠くにやりながら、ぼんやりと烏龍茶を啜っている/ _5_静 黙々と飲み食いを続ける/ 優人 優人の今日の服装はいつもの通りの騎士の活動時の服装。黒のスーツ姿。しかし、今日は珍しく伊達眼鏡ではなくサングラス。何かの心境の変化なのか、そういう気分だったのか。 優人 まだ、騎士に成り立てで魔獣を見たことさえなかった頃。騎士って存在を見に来て以来の来店だった。今はもう優人も同じ騎士になっていた。 優人 ドアを開けて入店すると店の中にいる人を見回した。/ _5_静 「今晩は」新たな来客にグラスを持ち上げて挨拶/ _7_可成 「やあ、いい夜ですね」力の抜けたようにだらりと手を挙げる / 優人 「今晩は。お久しぶりですね。氷室さん。」言葉だけの挨拶。優人にしては珍しく愛想が悪い。/ 優人 二人の方に歩いて行くと 優人 二人の間の席に座る。 _6_優人 「初めまして。桐崎優人です。」ポケットから勤務先の名刺を取り出すと。可成に差し出した。/ _5_静 「何ヶ月ぶりかしらねぇ……まあ、お互い生きて会えたことを喜びましょう」気持ちのこもってない台詞/ _7_可成 「ん、ああ。どうもありがとうございます。初めまして、泰辺といいます。学生の身分でありますのでお返しすることはできませんが、以後よろしく」目をやりながら、左手に名刺をしまう >優人 / _6_優人 「氷室さん。そんなに私との再会が嬉しくないんですか?」口調は特に怒ってるでもなく。でも、嬉しそうでもない。 _6_優人 「こちらこそ。よろしくお願いしますね。」こちらにはそれなりに愛想を返しつつ>可成/ _6_優人 しばらく考えて、マスターにコーヒーを注文した。/ _5_静 「んー?そうじゃないけど。いつ死んだっておかしくないからね、この仕事……」どことなく物憂げに「……知ってるだけで、3人も死んでるしね。だから、生きてるだけで良いことなのよ。気を悪くしたならごめんなさいね」ウィスキーを一息に喉へ流し込む/ _6_優人 「では、次は私か氷室さんかも知れませんね。」 _6_優人 (生きているだけで良いことですか。今の私はそれが一番の疑問なのですが。) _6_優人 そう言った優人の表情は相変わらず無愛想だ/ _5_静 「そーゆーこと。だから、ここに居るときはそういったこと全部忘れて飲んでるのよ……たまに思い出すけど」表面だけの笑顔/ _6_優人 「上っ面だけの笑顔ですね。でも、その笑顔を作れるだけ今の私よりは健全ですね。」そう言ってコーヒーを口に運び。/ _5_静 「……仕事柄、営業スマイルよ。自営業だもの、そのくらいはね」苦笑/ _6_優人 「なら私は廃業したほうがよさそうだ。」自嘲気味に/ _5_静 「……ふむ……まあ、引き摺るのもほどほどに、くらいしか言えませんねぇ。じゃないと……」グラスを空にして「人間らしさ自体、磨り減っちゃいますよ」/ _6_優人 「人間を辞めた方が楽かも知れませんね。だけど、まだ、辞める決心がつかない。人間も仕事もね。」カップを弄びながら/ _5_静 「じゃあ、辞めなきゃいいんですよ。それまでは、何をしても、どうやっても、足掻いて足掻いて足掻きまくる。もしかしたら、そうしてる間に考えが変わるかも知れないし、ね」新しいグラスを受け取り、ウィスキーを一口/ _6_優人 「それが氷室さんの生き方ってことですか。」と呟き。コーヒーのおかわりをマスターに注文した/ _5_静 「そうね……死に損ないには相応しい生き方だと思わない?」/ _6_優人 「人はみんな死に損ないです。故に人らしい生き方だと思いますよ。」 _6_優人 (やはり、死んだ人間だけが仏や天使になれるのでしょうかね。) _6_優人 サングラスを外すといつもの伊達眼鏡にかけかえる。それから優人は静に笑顔を作って見せた。/ _5_静 「……気分転換になったようなら何よりです」気の抜けた、柔らかい笑みを浮かべる/ _6_優人 (結局、答えは変わらない。死の正当性。だけど、一度も氷室さんに笑顔を見せずに帰るのは気が引けますからね。) _6_優人 「氷室さんとお話しできて良い気分転換になりましたよ。」静の気の抜けた柔らかい笑みを真似た表情をしながら/ _5_静 「……まあ、私みたいに適当な性格なら問題ないですが。色々抱え込むと、それをいじってくる人も居ますから……」苦笑しつつウィスキーを飲み干し/ _5_静 「……っと、ラストオーダーも過ぎたし、そろそろ引き上げますかね」空のグラスをマスターに返し席を立つ「では、お先に。おやすみなさい」アルコールの量に対して全く乱れぬ足取りで店の外へ/ _7_可成 「……うん? ……ああ、いい夜をー」机に突っ伏しながら眠たげな声を上げ、左肘から触手を揺らす / _6_優人 「おやすみなさい。お気をつけてって言う必要もありませんね。氷室さんには。」会釈をして静を見送る/ _6_優人 「それでは私も失礼しますかね。」そう言って席を立ち _6_優人 「泰辺君。私達みたいな大人になってはいけませんよ。それでは。おやすみなさい。」泰辺に会釈をして店を出て行く。/ _7_可成 「さよーなら」身体を捩りながらくぐもった声で応じる _7_可成 「……ああ、もうこんな時間なわけか」のびをする「何しにきたんだったか、まあ」席を立つ /