かずみ BARに足を踏み入れたかずみは、三番の席へと向かう _3_かずみ 高い椅子にジャンプして座ると、チェス盤を取り出して駒を並べる _3_かずみ / _聖実 かららん、とベルが鳴り、フリースジャケット姿の聖実が入店してきた _聖実 「マスター、お久しぶりです」軽く挨拶/ _3_かずみ かちっかちっ、駒を盤に置く音がBARに響き渡る _3_かずみ かずみはいつものように一人でチェスを始めていた _3_かずみ / _聖実 とりあえず、てきとーな席へ/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ クマのぬいぐるみを抱きながら、黙々と打ち続ける _3_かずみ / _2_聖実 「んーと、ミネストローネとサンドイッチをお願いします」/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ 隣の席についた女性を気にもせずにチェスを続ける _3_かずみ / _2_聖実 隣の席の少女がクマを抱っこしてチェスを打っている姿をほほえましく思いながら、注文した品を待つ/ _3_かずみ 「……そこの人、握り寿司をいただくの」>マスター/ _2_聖実 目の前にスープと、ハムときゅうりをはさんだシンプルなサンドイッチが運ばれてきた。 _2_聖実 ふうふうしながらスープを一口。体が温まる感覚/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ 運ばれてきた握り寿司を掴むと、醤油もつけずに口にほりこんだ _3_かずみ 「……もぐもぐ」 _3_かずみ 「……チェックメイトなの」 _3_かずみ かずみは駒を動かして一人チェスでチェックメイトを決めると、再び駒を定位置へと並べる/ _2_聖実 「…ええ、今日はわたし一人なんで」>マスター/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ かずみは、お寿司を口に運ぶ際に駒をひとつ隣の席の女性の足元に落としてしまう/ _2_聖実 転がってきたチェスの駒を拾うと _2_聖実 「はい、どうぞ^ ^」隣席の少女に手渡す/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ 振り向いて駒を受け取ると、彼女の目を見詰める _3_かずみ 「……ありがとなの」とお礼を言って、駒を元に位置に戻した/ _2_聖実 「こういうときははじめまして、かな? わたしは森嶋聖美。<審判>をしているの」>かずみん/ _3_かずみ 「……はじめましてなの。わたしは<死>の騎士、魔王かずみなの」 _3_かずみ かずみは自己紹介をしながら頭をぺこりとさげると、再びチェス盤へと目を移した/ _2_聖実 やっぱりこども相手はびみょーだなー、と思いつつ、サンドイッチをつまむ/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ チェスをまた打ち始める _3_かずみ / _2_聖実 「…ふう、ごちそうさま。マスター、また来ますね」 _2_聖実 「じゃ、またね」>かずみん _2_聖実 席から立ち上がり、店を後にした/ _3_かずみ 「……」 _3_かずみ かずみは黙々とチェスを打ち続けた/