_3_有希 「今日はまだ誰も居ないんだねぇ〜」「…ブランデーを。」 _3_有希 浴衣の胸元をだらしなく緩め、何処からか取り出した扇子で扇いでいる/ _暁 「こんばんわ…」何処か疲れきった声と共に扉が開く。 _暁 シャランッ、と澄んだ音が鳴り、黒地に青い蝶と花が描かれた浴衣を着た少女が入ってきた。 _暁 まとめられた白銀の髪には鈴の付いた簪。薄っすらと化粧をしているのかピンクの唇は何処が妖艶で。 _暁 浴衣の色の関係で白い肌はより透き通るような白さを際立たせて。 _暁 「あ、ゆうきさん。こんばんわ」 _暁 疲れているのか、儚い淡い笑みを浮かべて挨拶をする/ _3_有希 気怠げな目で一瞥すると _3_有希 「よぉ、」 _3_有希 「暁ちゃん、ますます女っぷりに磨きがかかったねぇ?」 _3_有希 邪悪な笑み。笑い声と対照的に眼は笑っていないのが不気味で/ _暁 「あはは…」本当に疲れきっているらしく、苦笑だけかえして少女―女装させられた暁は _暁 大きくため息を付いて席についた/ _3_有希 「随分お疲れだねぇ」眼が光ると _3_有希 有希の足元から無数の黒蛇が這い登り。 _3_有希 「……今なら喰えるかなぁ?」クスクス/ _4_暁 「できれば食べないでもらいたいです…というか、僕あまり脂肪ついてないのでおいしくないと思いますよ?」 _4_暁 苦笑しつつ「マスター、お茶とお茶漬けもらえます?」お茶を受け取って一口のみ、ちょっと疲労回復/ __美冬 「こんばんは」 __美冬 黒地に白の花模様のゴスロリ浴衣で入店 __美冬 「あら、今日はみんな浴衣なんですね」 __美冬 暁が浴衣なことをあまり特別なことと思わずに着席 __美冬 「あ、マスター。ワインとチーズお願いします」 __美冬 / _4_暁 「こんばんわ。今日は花火大会にいっていたもので」お茶漬けをモグモグ/ _3_有希 「私としては味なんてどうでも良いよ?」 _3_有希 「ただキミの血と臓物、苦しむ様を見れれば。」 _3_有希 顔を無数の蛇が覆う _3_有希 けれど、その目は蛇のような冷ややかさを保ったまま。/ _4_暁 「え、えっと…」茶漬けを食べる手をとめ、無数のヘビが覆う有希の顔見ながら、困ったように頬をかいて _4_暁 「血と贓物は…結構危険なもの含まれているから食べないほうがいいと思いますよ?」 _4_暁 何気に眼の前の光景にはリアクションはないようだ/ _5_美冬 「綺麗でいいですよね、花火。私は今日は家から遠めですけど見えたので、家で見ていました」(……有希さんあいかわらすだなぁ)/ _4_暁 「いいですね〜家からみえるってw僕は幼馴染に連れられて近場で見てたんですけど…人が多すぎて…」 _4_暁 人混みを思い出したのか、ちょっとだけ顔色が悪くなる/ _3_有希 「まぁ、再生力を見る限り、人間じゃないからねぇ〜♪」「身体の内部に仕掛けがあるのはわかってるさ」 _3_有希 眼球だけ暁の方を向いたまま、顔はカウンター正面へ戻し。 _3_有希 口付近に登ってきた黒蛇を、ブヂュルブヂュル、と音を立て、咀嚼している/ _5_美冬 「人多いと、体力使いますよね。暑いですから脱水症状とか気をつけてくださいね」/ _4_暁 「そうですよね。一応身体のほうは制御しているので問題ないんですけど…こう、精神的に疲れたといいますか…」 _4_暁 どこかちょっと遠い目になりながら _4_暁 「数歩歩くたびにいろんな人に話しかけられて、疲れたといいますか…会話って大変ですよね…」/ _3_有希 「彼女!俺と一緒にまわらない?」「綺麗だねー、歳はいくつ?」「大丈夫?良いトコ知ってるから一緒に休みに行こうか」…etc _3_有希 無数に居た黒蛇が一斉に口を開き、様々な声色で暁へと話しかける _3_有希 まるで雑踏の中で喧騒を一人に向けられたかのように/ _4_暁 「ゲホッ…」丁度飲んでいたお茶でむせたのか咳き込みつつ「もしかして、ゆうきさん近くにいました?」/ _4_暁 表情は入ってきたとき同様疲れきっている。そして若干頬は引きつっているようだ/ _3_有希 口の中からドス黒い血を滴らせ「何のことかなぁ〜?」 _3_有希 指で唇の周りをなぞりながら「あれ?もしかして、そういう風に声かけられちゃったのかなぁ」 _3_有希 そう有希が続ける間も、依然として言葉の嵐は止まること無く/ _4_暁 「だいたいそういう内容でしたよ」滴る血に、大丈夫かな?、と思いつつ _4_暁 「どうして皆さん、お友達と来ているのに、わざわざ僕に声をかけたんでしょうか?友達と楽しむために来たのだから _4_暁 そこ輪に他人をいれなくてもいいと思うんですけどね」と本気で疑問なのか首を傾げつつ/ _5_美冬 「おしゃれして二人で歩いていると、こえかけられることありますものね」 _5_美冬 「……えーと、声をかけてきた人は異性として誘ってきたんだと思いますよ」/ _3_有希 「分かってるくせに、うぶなふりは止めろよ、暁ちゃん」 _3_有希 「綺麗な女の子のキミとお近づきになりたい」 _3_有希 「そして、肉体的に関係を持ちたい」 _3_有希 「そういう色欲を煽っちゃってるわけだよ、キミは☆」 _3_有希 生々しい言葉を、あっけらかんと/ _4_暁 キョトン、とした表情で「同姓の輪に異性を入れると」 _4_暁 会話ってしにくくなるって聞いてるんですけど?」 _4_暁 そして再度首をかしげつつ _4_暁 「確かに強制的に女装させられてますけど…煽る?ほど綺麗でしょうか?」 _4_暁 / _4_暁 (いくら見た目をごまかしても骨格とかは帰られないから違和感が残るはずだし、そういう歪さがあると綺麗とはおもえないんだけどな・・・)/ _3_有希 「って、声をかけて来たオス共に訊き返してみればいいだろ?」「疑問があるならその場で確かめなきゃね〜」/ _4_暁 「あ、確かにそうですね。僕が質問する前に幼馴染に引っ張られたからちゃんと聞けませんでした」 _4_暁 / _5_美冬 「こえかけてくる人は、もともと異性をさそうつもりのある友人同士でしょうから会話は問題ないと思いますよ。あと後者の方は綺麗だと思います」/ _4_暁 「そうなんですか…」(宵って以外に器用だったんだ)ちゃんとした方向で納得したのかは謎だが、納得はしたらしく _4_暁 「でも、綺麗ということでしたら、ゆうきさんや月島さんのことを指す言葉だと思いますよ」微笑みつつ/ _3_有希 「まぁその辺の高校生より常識に欠けてるからなぁ、暁ちゃんは。」「ナンパする男性の心理なんてわかんないだろ〜ね♪」 _3_有希 「女の綺麗、ほどあてにならない言葉はない、ってね〜」眼は依然として冷ややかに、クスクス嗤う/ _4_暁 《検索完了。ナンパ…面識ない者に対して、公共の場で出会い、デート、セックスに誘う行為。 _4_暁 その行為を行う者を軟派(なんは)と呼ばれる。英語圏では、「(異性を)拾う行為」という意味から、 _4_暁 「pick up」と呼ぶ。日本語圏以外で「nanpa」で通じる国もある》 _4_暁 脳内の文字にちょっと思案しつつ「んー確かに、僕にはちょっと理解できない心理ですね…」/ _3_有希 「みふゆんならちょっとは分かるかなぁ?」「吸血鬼、なんて元は夢魔淫魔と大差ないしねぇ?」先日の仕事を引っ張ってきて/ _5_美冬 「まあ、そういう人もいるということです」<暁 「え、……まあ、心理的に分からなくは無いですけど、やりませんよ」<有希/ _3_有希 「え〜?」「今日みたく花火大会の後は狙い目だぜ、みふゆん?」 _3_有希 「そこら中に釣られてくれる人間が徘徊してるからねぇ♪」 _3_有希 「この後一緒に行かない?」くすくす、さも可笑しい、と言わんばかりに/ _4_暁 「そうですね。いろんな人がいますからね」<美冬 _4_暁 再びお茶漬けをモグモグ/ _5_美冬 「……それだと、つり放題でしょうね」 _5_美冬 「決めた相手がいるんで、自分でする気は起きないですけど」/ _3_有希 「言わなくても分かるって、今の御相手にご熱心なのは、さ」お手上げのポーズで _3_有希 「……遊びだよ、あ・そ・び。」 _3_有希 「声かけてくるコ達も遊びたいのさ」「私達が遊んでも何の問題もないでしょ?」くすくす _3_有希 「みふゆんも好きなだけ味見できるぜ?」/ _5_美冬 「……昔はこえかけてきた人から血だけもらったこともありますけどね」 _5_美冬 「そのままだと悪いのでその人の中では1晩過ごしたことにしておきましたけど」/ _3_有希 「分かってるじゃな〜い、みふゆん♪」<過ごしたことにしておいた _3_有希 「私はその場で御相手してあげるけどさ」蛇が少しずつ集まると _3_有希 無数の腕が生え。「いくらでもどーぞ。ってね〜☆」/ _4_暁 有希と美冬の会話に所々疑問を持ちつつ「ご馳走様でした」お茶漬けを食べ終え _4_暁 タイミングよくなった携帯を確認してから「すいませんが、お先に失礼しますね」 _4_暁 席を立ち「それでは、おやすみなさいです。マスターご馳走様でした。おいしかったです」 _4_暁 最後まで有希の蛇に疑問を抱くこともなく、ゆっくり扉から出て行った/ _5_美冬 「あ、おやすみなさい」<暁 _3_有希 「…天然過ぎて毒気を抜かれるねぇ、彼には」 _3_有希 出ていく暁を見ながら、やれやれ、といった表情で。/ _5_美冬 「だって、吸血鬼になる前に誰かと付き合ったこととかなかったですし……相手する気起きるわけないじゃないですか……」/ _3_有希 「まぁ、先日の仕事のリアクションを見ればわかるさ」にやり、と _3_有希 「血を吸う=生気を吸う」「…性行為の隠喩だし、衝動に任せてそのまま〜」 _3_有希 「…とは行かないのが半端な吸血鬼、“月島美冬”だよね♪」/ _5_美冬 「そうですね。そのまま押し倒せる性格なら話は簡単なんでしょうけど」ふぅ……と溜息/ _3_有希 「まったく損な“血”の混じり方をしたもんだねぇ?」「(まぁ、実際のところどうなのかはわからないけど)」 _3_有希 「まぁその危うさが好みなんだけどね☆」肘をついて、美冬の顔を覗き込むように/ _5_美冬 「変れるといっても変わろうと思わないので損とは思わないですけど、……有希さんは人をからかうのが好きですものね」/ _3_有希 「からかうのは好きだけど、みふゆんへの想いは本気だよ」にやにや顔で _3_有希 「さて、そろそろ行こっかな♪」だらしなく肌蹴た浴衣のまま、立ち上がり _3_有希 「次誘った時には、変わろうとする気になってると嬉しいなぁ〜」 _3_有希 「まぁ、その御相手が死にでもしないとダメかなぁ?」 _3_有希 ドアへと向かう身体のまま首だけ美冬へ向け、そう呟くと、そのまま店を出る/ _5_美冬 すこしかおを赤くして「……やっぱりからかってるじゃないですか」 _5_美冬 「変わる気には、なってないと思いますよ……死なせませんし」そう呟いて _5_美冬 (……?そういえばこの間光司さんにも気が変わるの待ってるって言われたっけ) _5_美冬 「……私も帰りますか。マスター、ごちそうさまでした」 _5_美冬 店を出る/