_7_頼子 (からんからーん)「こんばんわー。」落ち着いた足取りで入店。 デニムのジャケットに白のスカートという出で立ち/ _7_頼子 「今日は誰か来るかなー…あ、ここってどんなメニュー有りますか?・・・・・・・・・・・・・え?なんでも?」 _7_頼子 「あー、そういえば一昨日長尾さんが凄いもの食べてましたよねー…」トオイメ/ _7_頼子 「あ、いえいえ。アレ頼もうってわけじゃないですよ!?一昨日マスターすごい血管ぴくぴくさせながら持ってきたじゃないですか。あんなに大変なら流石に頼めませんってぇ」/ _7_頼子 「そうですね…お酒は頼めないので、今日は紅茶と、あと……」一瞬迷ったのち _7_頼子 「モンブランのケーキをお願いします」少し顔を赤くして、スイーツを注文/ _7_頼子 「こんな時間に食べると太っちゃうかなと思うんですが、美味しそうなのでつい」あはは、と笑いながら/ _7_頼子 出されたケーキを、フォークで少しだけ切り取って口に運ぶ _7_頼子 「わ……美味しい……」マスターの出したケーキの味に一瞬呆けてしまう/ _7_頼子 「凄いですマスター、こんなおいしいケーキ、今まで食べた中で2番目です…」素直に感動を口にする/ _7_頼子 「え、1番目ですか?」/ _7_頼子 「・・・・・・・・・・・・お母さんが、誕生日やクリスマスに作ってくれるケーキ……です…」少し顔をうつむかせ、ほのかに赤面しながら/ _7_頼子 「あの、恥ずかしくない…ですよね…?14でお母さんの味が1番好きって…」/ _7_頼子 「うちのお母さん、料理が趣味なんですよ。」/ _7_頼子 「食事のレパートリー、すっごく多くて。いつも家族の皆が飽きないように新しい料理を作ってるんです。………時々失敗しますけど」/ _7_頼子 「で、私が小さい頃とか、時々小さいケーキを何種類か作ることがありまして。チョコレートとか、ショートとか、マロンとか、チーズとか」/ _7_頼子 「皆で食べるとき、私が一番美味しいなあ、 って思うケーキがあるんですけど」 _7_頼子 「そのケーキが、誕生日にはもっと大きいケーキになってるんです。」 _7_頼子 「今思うと、誕生日に子供が一番喜ぶケーキは何かって探ってたんですねえ」/ _7_頼子 「それも、毎年同じことをしてましたね…10歳くらいで何となく気づいたんですけど」 _7_頼子 「で、私が美味しそうな顔をすると、マ…お母さんも、すごくうれしそうな顔をするんですよ。」/ _7_頼子 「私とか、家族のために、料理を作るのが、すっごく好きなんだなあって……」/ _7_頼子 「はい。私大好きです。お母さんも、お父さんも、お兄ちゃんも。みんな私の、大切な家族です。」とてもうれしそう/ _7_頼子 「…だから、力の限り、守りたい。そう思っています。」/ _7_頼子 ケーキを食べ終わり、紅茶を飲み終わり、 _7_頼子 「今日は誰も来ないんですね…マスターと二人、こういう静かな日も、また良いですね…」 _7_頼子 「では、今日は素敵なケーキをありがとうございました。失礼します」席を立ち、ぺこりと一礼して退店します/