_イブ カララン♪ _イブ 5番の席につく _イブ 「マスター、こんばんは」にっこり _イブ 「ミルクティーをお願いするわね」 _イブ そして優雅にティータイムを嗜みながら、洋書を広げる/ *nick _ib → _5_ib __悠香 からんからん __悠香 「こんばんは」/ *nick __Yuuka → _6_Yuuka _5_イブ 悠香が来た事に気付くと、洋書をパタンと閉じる _5_イブ 「こんばんは、悠香さん」にっこり _5_イブ 「あ、そうだ。聞こうと思って聞きそびれていたのだけれど……」/ _6_悠香 「ん、何?」/ _5_イブ 「竜人教って、何かしら?」きょとん/ _6_悠香 「竜人教? あー、前に調べ物してた時に読んだかな……」 _6_悠香 「大したものじゃないわよ? 大昔に廃れた土着宗教みたいなもんだから」/ _5_イブ 「そうなの? 悠香さんの故郷では、その手の宗教団体が出来やすかったりするの?」/ _6_悠香 「うーん、そうでも無いと思うけど。ただ、竜人女帝のせいかどうか知らないけど昔から不可思議な騒ぎが忘れた頃に起こってたらしいし、宗教に傾倒する人が居てもおかしくないかも」 _6_悠香 「大体、竜人女帝があの辺りに定住するようになったのは眠りにつくちょっと前だし、傍についてた人たちも竜人女帝が眠りに付く前辺りに表の世界に紛れ込んだらしいし」 _6_悠香 「でも、竜人女帝の記憶が殆ど失われてる上に、あの人一応純粋な闇の者っぽいから『どれくらいがちょっと』なのかがわからないけど。それでも竜人教が出来るくらい長かっただろう事は間違いないと思うわ」/ _6_悠香 「でも、それどこで知ったの?」/ _5_イブ 「さて、どこで知ったでしょう?」逆に、ナゾナゾのように問題にしてみる/ _6_悠香 「……おおよその予想は付くけどね」誘いには乗らずに、マスターへコーヒーを注文/ _5_イブ 「竜人女帝は、元々は別の土地にいたのね」 _5_イブ / _6_悠香 「みたいね。もしかしたらこの世界の住人ですら無いかも知れないけど……結局、記憶を失ってるのかどうか本人にしか解らないから何とも言いがたいわ」/ _5_イブ 「本当のところは記憶を失っていない可能性も、あなたはあると思っているのね」/ _6_悠香 「記憶を失っているのは事実だと思うけど、どういう記憶を失っているのかまでがちょっと疑わしいのよね」 _6_悠香 「重要な話しの途中でいきなり『忘れた』『覚えてない』と言われたら拍子抜けするじゃない? どうも知ってるっぽいけどあえて言ってない事もあるみたいなの」/ _6_悠香 「年代的には知っていてもおかしくなさそうな魔獣については本当に忘れてしまったようだけど」/ _5_イブ 「ちなみに、かつて受けた傷は覚えているようね」/ _6_悠香 「傷を受けた事は覚えているようだけど、何と戦って受けたのかは覚えてないと思うわ、あの調子だと」/ _5_イブ 「『忘れた』と言い続けているなら、それでもいいんじゃないかしら?」 _5_イブ / _5_イブ 「聞き出そうと思えば、得意な騎士なら可能だろうけれど」/ _6_悠香 「こっちも無理に聞き出すつもりは無いわよ。今すぐ聞かなきゃ行かないような話しもあんまりないし、一応先輩だし」 _6_悠香 「……それにしてももうそろそろ春か。陽気に頭が暖められた変なのが出ないといいけど」/ _5_イブ 「また殴らなければいけない人が増えるのね(ナンパ的な意味で)」悪戯な笑み/ _6_悠香 「別に人間に限らないと思うけど……依頼を受けてみたらそう言う面倒臭い奴だった、って言うのは嫌じゃない?」/ _5_イブ 「依頼は依頼。仕事をこなせばいいだけよ」/ _6_悠香 「それは解ってるけどね……一緒に仕事する人次第ではとりあえず殺すって訳にも行かないでしょ?」/ _5_イブ (ナンパに関して反応が薄いって事は、悠香さんが殴る必要あるまで寄ってくる人は減ったのかしら……?) _5_イブ 「トリスタンの依頼については、」 _5_イブ 「騎士は色々な立場があるもの。出来るだけ死人を出さずに解決したいと思う人も当然いるわね」 _5_イブ 「でも、それに付き合うかどうかは、あなた次第よ?」/ _5_イブ 「別に、それが強制されている事でもないもの」にっこり/ _6_悠香 「確かに明確には強制されてないけど……私だって殺人狂ではないもの。面倒だから殺した、はいおしまい。ってまだ割り切れない事の方が多いと思うわ」/ _5_イブ 「つまり、組んでいる騎士次第というよりも、あなた自身が割り切れないわけね」微笑む/ _6_悠香 「それもあるわね。そこで『殺さなくても済んだかも』って言われたら、率先して殺した時は後味悪いじゃない?」 _6_悠香 「結果的に殺してしまった時は『まあしょうがない』って考えると思うけど」/ _5_イブ 「そんな事を考えられるなら、『とりあえず殺す』なんて物騒な真似はする必要もないわね」 _5_イブ 「あなたのやり方で、依頼人の手助けになったらいいんじゃないかしら?」にっこり/ _6_悠香 「まあ、そうね。『面倒だから殺したい』と思った退魔対象やら魔獣やらが出た時に考えればいいか」 _6_悠香 「依頼人の手助け、って言っても私は慈善事業じゃなくて小遣い稼ぎでやってるから、自分から進んでそう言うのは……うーん?」/ _5_イブ 「ビジネスならば、別に『とりあえず殺す』でいいのよ?」微笑む/ _6_悠香 「うーん、もう少しこういう世界に慣れたら心と頭を切り離して動く事が出来るようになるのかしらねぇ……」/ _5_イブ 「そうね」にっこり _5_イブ 「またいくつか、依頼を受けたりして経験を積めばまた、何か見えてくるかもしれないわね」/ _6_悠香 「見えちゃいけないものが見えたりして」ボソリ/ _5_イブ 「……?」きょとん/ _6_悠香 「ほら、妖精とか既に亡くなった曽祖父とか……冗談よ、冗談」/ _5_イブ 「既に亡くなった曽祖父はともかく、妖精ならこの世界に普通にいるわよ?」/ _5_イブ (ホワイトも、妖精とか従えてるし……)/ _6_悠香 「うーん、そう言われるとそうだったっけ。でも一般人でも疲れ過ぎた時に見る幻覚って本当に幻覚なのか、それとも本当にそこにいるのか。少し気にならない?」/ _5_イブ 「闇の者の仕業である可能性もあるわね」にっこり _5_イブ 「ここは、そういう世界よ」/ _6_悠香 「えらく地味な嫌がらせ……っていうか悪戯好きの妖精の話が本当なら、そう言うものか」 _6_悠香 「私は元々表の世界の人間だし、今もどちらかって言うと表の世界に生活の主軸をおいてる人間だからか、ついつい『表の非常識でも闇の常識』があるって事を忘れるわ」/ _5_イブ 「でも、それぐらいの感覚の方が気楽なのかもしれないわね」/ _5_イブ (……私にはもう、そんな感覚になるのは無理だけれど…………) _5_イブ / _6_悠香 「依頼を受けてる時は気をつけるように気を引き締め直さないといけないか……楽観的に動いて、大切な事を見落としたまま『常識』に従って動いて、痛い目見たくないものね……」/ _5_イブ 「良い心掛けね」 _5_イブ 「もっとも、あなたの存在自体がそもそも“常識”から逸脱しているのだけれどね」にっこり/ _6_悠香 「そりゃもう『表の世界の一般常識』とかけ離れてる事は知ってるわよ。でも、今の私の常識は表の世界の常識と闇の世界の常識が中途半端に交じり合った状態だからね」 _6_悠香 「それに、常識なんて皆が皆同じはずないでしょ。皆それぞれ自分の『常識』がある……それが時として『正義』としてぶつかり合うのかも知れないけど」 _6_悠香 ここで時計を見て「……とと、もうこんな時間じゃない。明日早いから失礼するわ。またね、イヴさん、マスター」と慌ただしく退店/ _5_イブ 「ええ、またね」にっこり _5_イブ ミルクティーを静かに飲み干す _5_イブ (闇の世界は特に、勢力によって大きく倫理観が異なるところもあるものね) _5_イブ 退店する/