順平 からんからん/ _3_順平 「マスター、ビールを。あとウニ丼を」/ _3_順平 引力がなかったので一人でウニ丼を楽しむ。「でもこれタマゴかけご飯でいいよね」/ 悠香 からんからん、とドアベルを鳴らして入店する 悠香 「こんばんは。マスター、烏龍茶を一杯貰える?」/ *nick Yuuka → _4_Yuuka _4_悠香 「ああ、順平さん、こんばんは」/ _3_順平 「あ、どうも、こんばんはー」/ _3_順平 「5月病ってなかなか治らないですね。もっとサボっていたかった……」/ _4_悠香 「5月病……それは仕方ないけど。適度に気分転換……ってする当てある?」/ _3_順平 「ここでビールを飲むことくらいしか……気分転換で退魔受けても余計に疲れるだけだってこの間分かっちゃいました」/ _3_順平 「悠香さんは誰かにつけ込まれたことはありますか?」/ _4_悠香 「付け込まれる……油断と言うか、慢心みたいなものを付け込まれたことなら最近一度あるわね」/ _3_順平 「この間、情につけ込まれちゃいました。ファンだとか後輩だとか言ってきて。結局殺しちゃいましたけど」/ _4_悠香 「なるほど……」/ _4_悠香 「自分の場合は敵を倒したと思って油断してたら、一人うっかり死なせたって感じだからちょっと違うかな」/ _3_順平 「戦術が甘かったとかは反省できるじゃないですか」 _3_順平 ビールぐいっ「でも殺しちゃったものはどうしようもないしなあ」/ _4_悠香 「ま、嫌なら騎士も戦いも辞めればいいんじゃない? 戦いに背を向ければ、そう言う事態に直面する事も少なくなるでしょ」 _4_悠香 「……なんてね。私は多分、死ぬまで騎士を辞めるつもりはないけど。何か逃げたら癪だし、それをしちゃうのは自分が自分じゃないような気がするし」/ _3_順平 「いやあ……僕の場合は別に戦いに行かなくてもあっちからくるんで……」/ _3_順平 「どうせくるんなら先んじてなるべくハッピーエンドにしてしまえって気持ちでやってます」/ _4_悠香 「へえ……あ、マスター。ちょっとビーフジャーキーか何かある? おやつが欲しいのだけど」/ _4_悠香 「とりあえず、やっちゃった事はもうしょうがないし……恋人作り、は死んじゃうんだっけ?」/ _3_順平 「死にフラグ立てたくないけど愛は欲しいです」/ _4_悠香 「……私が見る限り、騎士って割りと個性的よね。一般女性が個性的でない、と言うつもりはないけどそこは母数の違いってやつがあるし」/ _3_順平 「ええ、ちょっとここの仲間から相手を見つけるっていうのはちょっと」ちょっとって二回言った/ _3_順平 「いや、悠香さんは魅力的ですよ。はい」/ _4_悠香 「戦いが嬉々として追いかけてくる時点で、一般人は厳しいものがあると思うけど。闇の世界の住人ならまだしも……」/ _3_順平 「そこはなんとか内緒にできないですかね……」/ _4_悠香 「ああ、そう言うお世辞は結構。割りとイチャイチャするのは厳しいと思ってるし、別に私だって騎士をそう言う目で見てる訳でも無いしね?」/ _4_悠香 「内緒にしようとしても、戦いの方がじゃれついてくるんじゃない? 凄く人懐っこい犬のように……」/ _3_順平 「いやな喩え話だなあ」/ _4_悠香 「大体物語で戦いと無縁で居られない存在ってそんな感じじゃない? 狂戦士でもないだろうし」/ _3_順平 「もっと戦いが大好きな人が選ばれればいいんですけどねえ」/ _4_悠香 「それはつまるところ完全に需要と供給が合致してる世界になるけど……平和ではありそうだけど、予知能力が無くても未来が読めそうな世界ではありそうね、それ。あと、あっけなく滅びそう」/ _3_順平 「ふふふ、そこまで完璧じゃなくてもいいんですよ。僕の回りだけちょっと都合よければ……」/ _4_悠香 「ふうん……戦いが無くて、女の子にモテる感じで?」/ _3_順平 「モテても別に死なない感じで!」/ _4_悠香 「……夢でも見るしかないんじゃない? 女の子に好きなだけモテるし、別に死んだって起きれば元通りだし」/ _3_順平 「……現実でお願いします」/ _3_順平 「人生あと30年モテずに静かに暮らすしかないのか」/ _4_悠香 「モテずに生きる事とモテて死ぬ事、天秤に掛けながら生きてるならもう言う事はないかしらね」/ _3_順平 「ぐぬぬ……」/ _4_悠香 「一番大切なのが、死ぬ覚悟が出来た時にモテてるかどうか、だけど」/ _3_順平 「そんなに都合よく回ってれば僕は〈正義〉じゃなくて〈愚者〉になってますよ!」/ _4_悠香 「つまり、相手がいる内に覚悟決めないと独り身で死ぬはめに(ボソリ」/ _3_順平 「あああああああ」/ _4_悠香 「まぁ、何時幸せになる覚悟が決まってもいい、って人をキープしとくしか無さそうね。もっとも、キープしてる内に横取りされても私は知った事じゃないけど」/ _3_順平 「あああああああ」/ _4_悠香 「で、気分転換にはなった?」/ _3_順平 「余計未来が暗澹としてきましたよ……」/ _4_悠香 「いいんじゃない? 愛を取るか、命を取るかなんて人間らしくて」/ _3_順平 「当分は命かなあ」/ _4_悠香 「まぁ、誰か騎士に頼めば愛はくれるんじゃない? 騎士だから魔獣に遭遇でもしない限り早々死なないだろうし……」 _3_順平 「ちょっとここの仲間から相手を見つけるっていうのはちょっと」ちょっとって四回言った/ _4_悠香 「異性に難があるなら、同性でも……まあ、そこは人それぞれって事でこっちに火の粉が降りかからなければ私は見なかった振りしとくけど」/ _3_順平 「もう男の娘は見抜ける気がしてきましたよ」/ _4_悠香 「もういっそ二次元に走っちゃえば? 戦いで死ぬ事は無いし、理想の子を選び放題だし……」/ _3_順平 「虚しい!」/ _4_悠香 「現状と比べると?」/ _3_順平 「それくらい試したことがないとでも!?」/ _3_順平 「ダメなんですよ……僕オタク気質じゃなかった……見た目に反して……」/ _4_悠香 「……ふう。慰めようかと思ったけど、そう言うキャラでもないしねえ」/ _3_順平 「マスター、ビールをもっと」/ _4_悠香 「ま、死ぬ覚悟なんて出来ない方がいいから……精々、死なないようにどこまで幸福を追求できるか、傍から眺めておくわ」/ _3_順平 「あー空から女の子が降ってきても助け終わったら音信不通。そんな感じになるんだろうな」/ _4_悠香 「生きてるだけいいんじゃない? 助けても死んでた、なんて気分が悪いし」/ _3_順平 「まあ展開的に助けるまでは死なないと思うけど」/ _4_悠香 「折角助けたのに、退魔対象やら魔獣のせいで死んでた、になると荒れる人とかいそうだし」と言いながら、ビーフジャーキーをつまんでもぐもぐと咀嚼/ _3_順平 「あー……すでに処置なしってパターンかー」/ _4_悠香 「あるいは、処置する術もあったのに油断で見過ごしてしまったってパターンかな」/ _3_順平 「それも結構あるんですよねー」/ _3_順平 「人生上手くいかないなあ」 _3_順平 「何がいけないのか……」/ _4_悠香 「さてと、私はそろそろ帰ることにするわ」/ _3_順平 「あ、おやすみなさい」/ _4_悠香 「ん、じゃあね。いきなりヤケになって飲み過ぎて、マスターに迷惑かけないようにね。じゃ、マスターもおやすみ」と言って退店/ _3_順平 「まあ自分のペースで飲みますけど」/ _3_順平 「マスター、寿司できる?お任せするんで」/ _3_順平 適当に寿司を食べ散らかして帰ろう。/