_カイ カラン、と音をたてて扉が開き、1人の子供?が入ってくる。 _カイ 「・・・こんばんわ、マスター。と、今日は他にいないみたいだな」 _カイ 店内を見回してから奥へ。席につき _カイ 「小食のやつでも食べれる胃にやさしくて体力と栄養つくもの、たのむ」/ *nick _kai → _0_kai _0_カイ コトリ、と目の前に置かれたものをみて、何度か瞬き。 _0_カイ 「こりゃ、おかゆ、でいいんだよな・・・?え、中身?いや・・・聞かないことにする。うまいだろうしな、うん」 _0_カイ 若干引きつった表情をしてから、ゆっくりと食べだすことに/ _0_カイ 「・・・ん?あー今日は普通の服って」 _0_カイ 「いや、前とかは仙界から直できてたからあの格好だったわけで、普段はこういうのだぞ」 _0_カイ 寒くなってきたが、何故か短パンのままなのは、気にしてはいけない/ _0_カイ 「ふう・・・」ちょっとお茶を飲んで食べる手をやすめる。 _0_カイ 「・・・大丈夫だ。別に食べてて気持ち悪くなった、とかじゃねーから。ただ、ちょいとな」 _0_カイ 「まともに、食べれるようになったの、今週にはいってからでな・・・食べるのにも体力使うだろ?」苦笑して/ _0_カイ ゆっくりと食べつつ _0_カイ 「しっかしまー体質とはいえ、毎回これだとなぁ・・・」 _0_カイ 「たまたま先輩がいて、力つかって補助してもらったてこれだし・・・焦る気はないが・・・ふむ」/ _0_カイ お茶で休憩をはさみつつ _0_カイ 「ん?はは、何、ちょっとな」 _0_カイ 「別に無謀なことはせんよ。こちとら、半分黄泉につかってるんだ。自分からおちるようなことはしない」 _0_カイ 「ただまーこういうのは、王道をやるのがいいだろ?」ニヤリ、と笑みをうかべつつ/ _0_カイ 「・・・ん?お、食後のデザートかい?ありがとな」 _0_カイ 小鍋をかえして、小さな和菓子を切り分けつつ _0_カイ 「・・・はは、なんだい、マスターも俺っちのこと、中身が年寄りっていいたいのかい?ヒデーな」ケラケラと不快な様子ではなく、楽しそうに笑いながら _0_カイ 「騎士にはいろいろいるんだろ?・・・そうさなー俺っちの場合は、物心ついたときには、目の前が黄泉だった。それだけさ」 _0_カイ 「そう、それだけだ。それ以外、なかった・・・」 _0_カイ 和菓子を口にほりこみ、モグモグと/ _0_カイ 「ん?はは、そうだな。それだけでここまできたら、ここにはいないさ」 _0_カイ 「・・・強烈な光、ってのじゃねーな。なんだろう、そう、崇拝、狂信、依存、そんなもん、抱かせてくれた・・・まぁ存在がいてな」 _0_カイ 「単純に俺っちが黄泉以外知らなくて、生ってのを認識するきっかけをもらっただけなんだが・・・案外簡単にオチルもんだよなー本当」 _0_カイ 「で、あっさりオチタラ、即効叩きのめされて捨てられたわけよ」 _0_カイ 懐かしむように、楽しむように言葉をつむぎつつ _0_カイ 「いやーあれは今思い返しても・・・笑えるな」 _0_カイ 「ん?ははは、元から底なしの底にいたんだ。それ以上落ちようもなければ、その暇もくれなかったんだぞ?ならなあ・・・」 _0_カイ 「停滞してそのままあっさり黄泉にいくか、這い上がってその存在に再度認識してもらうようにするか、二択だろ。というかそう突きつけられた」 _0_カイ 「で、俺っちは這い上がるほうを選んだわけだ。だから今ここにいる」/ _0_カイ 「ま、あいかわらず、黄泉には半分つかっちまってるが、後悔はしてないさ。確かに、あのまま黄泉にいったほうが楽だったとはおもうがな」 _0_カイ 和菓子を食べ終わり、お茶をのんで _0_カイ 「それじゃあ、大将のもとにはいけないからな。俺っちは、あの人の懐刀になりたい。だから、折れない」 _0_カイ 皿をかえして/ _0_カイ 「確かに、人ってのは折れやすいし落ちやすいし沈みやすいが・・・それだけじゃないだろ?」 _0_カイ 「人と人の繋がり、己との繋がり、この世の循環・・・すべての輪はいろんな速度でいろんな軌跡を描いてる。もちろん、消えることもある」 _0_カイ 「けど、誰もが認識しなかったとしても、たとえ消えても、それが軌跡として世界には残るし、たとえ世界が認識してなくても・・・輪はそこにある」 _0_カイ 指をまわして、軌跡で輪をつくりながら _0_カイ 「そういうのが積み重なって、新しい輪はうまれる。それが、どんな輪を描くかはわからんが・・・その過程も結果も、大切なことさ」 _0_カイ 「プラスもマイナスも、全部ひっくるめて、俺は俺を誰か1人、自分でも自分以外の存在でもかまわない。その誰かに何か1つでいい、誇れるようになりたい」 _0_カイ 席をたって、軽く身体をのばしてから _0_カイ 「さて、他に客もこないことだし、そろそろ帰るかねー」 _0_カイ 「じゃ、マスター。ごちそうさま。また」 _0_カイ ゆったりとして足取りで、退店/