EM> #####チャットイベント what I wish is allowed,##### EM> S県に、鴇田医院という病院がある。比較的大きく設備が整った病院で、来院者も多い。 EM> しかし、この病院が衣守という古い家と密接なつながりを持つことを知る者は、少ない。 EM> 11月8日の夜に衣守志津里という間もなく80歳になる老女がこの病院に運び込まれた時、 EM> 医者は彼女のカルテを2つ用意させ、一方に「くも膜下出血」とドイツ語で書き込んだ。 EM> 事実は、違う。 EM> 己の首を短剣で貫いた彼女は高齢であるがゆえに辛うじて一命を取り止める。 EM> だが、彼女の家族は、院長にカルテに書かれた病名で市役所に出す書類を用意させた。 EM> それらの用意は速やかに行われたが、様々な思惑によって使われること無く日は過ぎ EM> 11月12日、ある男の関与によって、ついに無意味なものになった。 EM> 神無月鏡也。術師達の間では鏡像の魔人とも呼ばれ、<隠者>の騎士として知られる男。 EM> 志津里の現状を知った鏡也は、彼女の回復に力を貸すことを衣守家に了承させ、治療を開始した。 EM> 11月15日 神無月鏡也による治療開始。 EM> 11月16日、奇跡的な早さで自発呼吸回復。 EM> 11月18日、動く物を目で追う程度には、意識を取り戻す。 EM> 11月20日、簡単な会話が可能に。 EM> そして、11月21日の夜。 EM> 神無月鏡也は鴇田医院の通路を歩いている。向かう先は、衣守志津里の病室。 EM> 志津里の回復は2・3の不安要素を除けば順調だ。事実、今日の昼には複雑な会話も可能となっていた。 EM> 看護婦の話では、先ほど志津里の家族が訪れたらしいが、もう帰る頃だろう。 EM> 蛍光灯に照らされた通路を進む鏡也が思うものは・・・・・?/ kyouya> コツ、コツ、コツ・・・と。 kyouya> 病院の廊下に無機質な足音を立てながら、一人の男が歩いている。 kyouya> その外見、白衣と『神無月鏡也』と書かれたネームプレートを見ればあきらかに医者であろう。 kyouya> が、その手には何故か果物の入った籠が下げられていた。 kyouya> 鏡也「見舞としては妥当な所だと思うが…さて、もう一つの用意が必要にならなければいいが…」 kyouya> などと呟きながら病室へ。 kyouya> そして病室の前につくとゆっくりと2回ノックをします/ EM> ノックをしようとしたところで、2人の男が部屋から出てきた。志津里の孫で、新しい当主となった衣守和宜と弟の訓康だ。 EM> 鏡也の姿を認めると、乱暴な様子で、和宜は扉を閉じる。 EM> 和宜「お、、噂をすればなんとやら、か。よう、おかげでばあさんは元気そうだよ。礼を言うぜ、お医者さんよ。」>鏡也 EM> 訓康 小さくお辞儀をして「神無月さん、、、あ、、ありがとうございます。おかげさまで、祖父も調子がいいようです。」と、ちらりとかごを見て>鏡也/ kyouya> 鏡也「・・・・・・」無言でなんの意思も篭っていない視線を向ける>和宜 kyouya> 鏡也「あまり私としては本意ではないのだがな」と苦笑>訓康 kyouya> 鏡也「とりあえず医者として最大限の努力はする。その後は本人の意思次第だ…なるべくついていてあげるように」と和宜は完全に無視。(笑)/ EM> 和宜「て、、てめぇ! 当主は俺だぞ。こっちを見やがれ!」激昂してます(笑)<無視されて EM> 訓康「兄さん、、ここは病院だよ。」と、小さな声で EM> 訓康「あぁ、、そういえば兄さん、芳枝義姉さんが用があるって言っていたよ。ごめん、言い忘れていた。僕がちゃんと言っておくから、早く行った方がいいよ。」>和宜 EM> 和宜「な、、なに! それを早く言え忘れていたじゃねぇだろうばかやろう。」鏡也に挨拶することも忘れて走って行きます(笑)/ kyouya> 鏡也「・・・当主、ねぇ。だとしても大分立場が弱いようだが」 kyouya> 鏡也「まぁ、彼についてはまた今度でも良い。訓康君も、悪いが私と彼女の二人きりにしてもらえるかな?」/ EM> 訓康「・・・・すみません、、兄も悪気があるわけじゃないんです。ただ、急なことで混乱しているんですよ。」と、頭を下げます>鏡也 EM> 訓康「あぁ、いいですよ。僕もそろそろ・・・義姉さんに一言頼んでおかないと。」困ったような顔をして笑いながら挨拶し、立ち去ります。/ kyouya> 鏡也(兄弟、か。さて、表面でああなっていても、深奥ではどうなっているのか…少なくとも兄より弟の方が優れているようにも見うけられるがな) kyouya> 鏡也「さて、せっかく持ってきた見舞の品だ。無駄にならぬうちに会って行くか」と改めてドアをゆっくりと2回ノックします。/ EM> 志津里 小さな声が、扉の向こうから聞こえます「お医者様ですわね。どうぞ、お入りになって。」>鏡也 EM> ちなみに、身体に麻痺があったりするので聞き取りにくい部分がありますが、そのへんは鏡也がちゃんと理解しつつ適切な会話をしていると言うことで/ kyouya> 鏡也「では、失礼しよう」と入り、ドアを音を立てないように閉める。 kyouya> 鏡也「さて、具合はどうかな、志津里君?なるべく痛みは取り払ってあるはずだが」ベッドの脇に立ち、とりあえず医者としての質問から入ります/ EM> 志津里「おかげさまで、頭に霞がかかっていた感じもなくなってきましたわ。ただ、お水を飲んだりするのは辛いわね。」と、ベッドに横たわったままで EM> 志津里「それにしても、こんな時間にまで来ていただいて、ありがとうございます。」>鏡也/ kyouya> 鏡也「いや、この時間に来る方が非常識だ。それと・・・」とこの男にしては珍しく、頭を下げる。 kyouya> 鏡也「すまん」と一言。顔を上げて kyouya> 鏡也「自ら死を選んだ者を永らえさせるのは私としても本意ではなかったのだが…聞きたい事があってね」 kyouya> 鏡也「結局は私の願望だ。君が付き合う必然性は全く無い。それについては謝罪させてもらおう」/ EM> 志津里「いいえ。お医者様が謝ることはありませんわ。それに、感謝しているんですよ。こんな風に落ち着いて夜空を見ることができるなんて、思わなかったわ。」 EM> 志津里「それにしても、私のようなおばあちゃんに、何を聞きたいのかしら? お役に立てるといいんだけど。」右の口元だけで、小さく微笑みます/ kyouya> 鏡也「そうか。ではまず、質問の前提から行こう。君にとっては少々辛いかもしれんが」 kyouya> 鏡也「・・・宜也君の死の真相を、君は知っているか?」静かに、落ち着かせるような声色。質問する前にベッド脇の椅子に座ったと言う事で/ EM> 志津里「G県の山中で、円卓の騎士達に殺されたとは聞きました。」と、沈痛な面持ちになります。口調も淡、と切るような感じ/ kyouya> 鏡也(やはりな。でなければ自殺を選ぶような事はない、か)<騎士達に kyouya> 鏡也「ならば、教えておこう。彼は『騎士』に殺されたわけではない」 kyouya> 鏡也「私は現場にいた…と言うより、私が彼と戦った騎士の一人だからだ。彼の死…事実を述べよう」 kyouya> 鏡也「宜也君は、梓君の父親との約束を守った末に、『呪殺』された」 kyouya> 鏡也「ついでに言っておくと、当時『呪殺』を可能とする騎士は私達の側にはいなかった」 kyouya> 鏡也「その上で聞こう。この事実、君はどう思う?」/ EM> 志津里「そう。あの子が失敗したと知って、峰鴛がまじないを仕掛けたのね。衣守の者にはよく、そう、よくある死に方ですよ。」<呪殺 EM> 志津里「でも、、約束・・・・あぁ、、、貴臣さんの・・・」何かに気付いたような感じで EM> 志津里「貴臣さんとの約束を。 あぁ・・・それでわかったわ。だからあの子は、ひとりで仕事を引き受けたのね。最初から、死ぬ気だったのね。なんてこと・・・」右手でだけ顔を覆い、静かな嗚咽。/ kyouya> 鏡也「・・・泣かぬ方が良い。それが彼の覚悟だったならば、受け入れてやる方が彼のためだ」 kyouya> 鏡也「ところで、貴臣君とは相当仲が良かったのか?命をかけて約束を守るほどに」/ EM> 志津里 嗚咽を洩らしつつも、頷きます。<貴臣と宜也/ kyouya> 鏡也「そうか・・・」(ならば、決まりだな。私が付く側は・・・) kyouya> 鏡也「さて、ついでに話しておこう。騎士団に敵対した責を咎められたらしいが、それは甚だしい勘違いだ」 kyouya> 鏡也「そうだな、例えば今回の件では透子君が主に動いているようだが。彼女の場合は恐らく梓君に自分を重ね合わせているのだろう」 kyouya> 鏡也「もっとも、本人は否定するかもしくは『それが悪いんか?』と言うだろうが」想像してちょっと楽しそう。 kyouya> 鏡也「っと、話がずれたな。元に戻すが、まず騎士団はわざわざこのような事件に関わりはしない。飽くまで魔獣を滅ぼすためだけに、だ」 kyouya> 鏡也「ただ単に梓君を守るものに騎士が多かった。それだけの事で騎士団を敵に回した、と見るのは短絡的だ」 kyouya> 鏡也(もっとも、あながち間違いと言えなくも無いがな。光一君、動き過ぎだ)気取られぬ程度に苦笑/ EM> 志津里 鏡也が話をして言える間に落ち着いてきたようで、息も静かな調子に戻ります。そして、鏡也の雰囲気を読んだのでしょうか。かすかに笑います。 EM> 志津里「ごめんなさい。目を覚ましてからというもの、感情的になりやすいの。泣き出したりして迷惑だったでしょう。」 EM> 志津里「その事を聞けば、皆は安心するかしら。でも、もう興味は無いわ。私は一度終息したの。菅木にとっては生きていないも同然なのよ。菅木の宿命も、魔獣も、どうでもいいことです。」<騎士団のこと/ kyouya> 鏡也「『管木家』などと言う虚構に縛られる必要は元から無い。魔獣もそれぞれの意思次第だろう。だが、それでもやはり君は強い影響力を持つ…それがたとえ虚構の中だとしても」 kyouya> 鏡也「さて、そろそろ本題に入ろう…いや、やはりその前に一つ聞いておこうか。君は今、何を望む?」/ EM> 志津里「昔だったら、虚構なんて言われたらきっと貴方を怒鳴りつけていたでしょうね。私達にとってそれは、耐えるべき、生き抜くべき現実だったわ。」 EM> 志津里「でも、、本当にもうどうでもいいこと。」 EM> 志津里「でも、孫や曾孫達は、これからどうなるのかしら。それだけが心配ね。」 EM> 志津里「・・・お医者様のお話を、先に聞かせていただけないかしら?」/ kyouya> 鏡也「虚構だよ。それとも千年も続いた家柄に、たかだか千三百歳程度の若造では口を挟む権利はないかな?」と一応返しつつ。 kyouya> 鏡也「先に、ね。解った。『どうでもいいこと』に再び介入させるのは気が進まないのだが、一つ頼みがある」 kyouya> 鏡也(と言ってもまずは千守峰鴛をどうにかするべきかもしれんが・・・) kyouya> 鏡也「とりあえず、だ・・・『真実』が知りたい。それともう一つ、こればかりはどうにも性分でね。不利な方につきたくなるのさ」 kyouya> 鏡也「そう言うわけで、君の『影響力』と『発言力』を借りたい」/ EM> 志津里「私には、菅木家に意見する力はもう無いの。「終息」するということは、そう言う意味なのよ。今私にできることは、ここでお医者様の話を聞いてあげることだけね。ごめんなさい。」 EM> 志津里「それに、、あの人から受け継いだ当主としての務め、必死に務めてきたけれど、また戻りたいとは思わないわ。今の私には重すぎるの。ひとかけらであっても。」/ kyouya> 鏡也「・・・成る程。判らなくもないが故に強制はできんな」ちょっと肩をすくめる。 kyouya> 鏡也「では代わりと言っては難だが、色々と聞かせてもらおう」 kyouya> 鏡也「まずは、そうだな・・・」 kyouya> 鏡也(翡翠、華織・・・当主よりも先に会っておきたいところだが) kyouya> 鏡也 しばらく考え込んでます。腕組んだり天井見上げたり唸ってみたりと。/ EM> 志津里 その様子に、小さく呟きます「私に何ができるのかしら。」/ EM> <影響力を借りたいという事について聞いているっぽいです EM> / kyouya> 鏡也「率直に言えば、『翡翠』と出来る事なら『華織』にも会えるよう、協力してもらいたいという主旨なのだが」考えながらなのであっさりと本音を話す状態です。/ EM> 志津里「そう・・・・・あの2人に・・・」何か思案げ EM> 志津里「やっぱり、私は力になれないわ。久美子さんに頼んでもそれは難しいでしょうね。」 EM> 志津里「本当にごめんなさい。」 EM> 志津里「・・・・お医者様のお願いを断ってばかりで気が引けるのだけど、ちょっと、いいかしら?」/ kyouya> 鏡也「いや、かまわんよ。もともと宜也君に興味が湧いたから」 kyouya> 鏡也「君を治療したのだしね」 kyouya> / EM> 志津里「さっきの、お願いの話。孫や曾孫達が心配と言うこともあるけれど、もう1つだけ、心残りがあるの。」/ kyouya> 鏡也「もう一つ?」と続きを促します/ EM> 志津里「わたし、これでももの覚えが良くて、自分の孫も曾孫もみんな顔を覚えているのよ。」 EM> 志津里「だから、いつあの人や子供達、それに宜也に会いに行くことになっても、みんなに見取られながら逝くことができるわ。」 EM> 志津里「ただ、、1人だけ、顔も見た事が無い曾孫がいるの。」 EM> 志津里「本当に最近まで、いる事も知らなかった子よ。それに、とても迷惑をかけたわ。」 EM> 志津里「会いたいなんて言えません。でも、一目だけ、顔を見たいの。できるなら、今すぐにでも。」/ kyouya> 鏡也(やれやれ、因果な物だ。自らを正しいと信ずる者より自らを正しいのかと問い続ける者の方がより正しい・・・いや、それは単なる逃げ口上、か) kyouya> 鏡也「最近で迷惑をかけたで曾孫・・・梓君の事か?」/ EM> 志津里「えぇ。あの子の母親、、詩乃は、私の孫なの。」/ kyouya> 鏡也「ほう。それは初耳だな。そうか、それで梓君に・・・」 kyouya> 鏡也「そうか、姪に当たると言う事は、そうだな」 kyouya> 鏡也(クク・・・面白い。興味が湧いてきた。これは、潜り込んだ方が得策か) kyouya> 鏡也「となると、早めに決着を付けるべきだな。私は単独行動なのでね。悪いが、今すぐ会わせる事は私の判断では出来ない」 kyouya> 鏡也「そこで、だ。少しでも早く終わらせるために私を管木家に潜り込ませてもらえないだろうか?」 kyouya> 鏡也「先に言っておくが、誰も殺すつもりは無い」(今の所は、だが) kyouya> 鏡也「ただ、あちら側からだけでなく、こちら側から動く事で動きやすくなるはずだ…そしてその時までには何とかして見せよう」/ EM> 志津里「そう・・」 EM> 志津里「私はもう終息した身だけど、何ができるかは、考えてみるわ。」 EM> 志津里「一目、見たかったのだけど。でも、わがままなお願いを聞いていただけただけで嬉しいわ。孫達も、あまり顔を見せる事が無いから。」 EM> 志津里「少し、疲れたかしら。眠いわ。まだ何か、お話があります?」/ kyouya> 鏡也「クク・・・演技ならばともかく、私も甘くなったものだ」と懐から一枚の鏡を取り出し、渡します。 kyouya> 鏡也「望みたまえ。見えるだろう、きっと」 kyouya> 鏡也 鏡には梓さんのこれまでの遍歴や現在の様子、表情や様々なデータが望んだ物が映ります。時には現在の様子なども。 kyouya> 鏡也「眠る前に、少し見ておくと良い。夢の中にでも現れてくれるだろう」/ EM> 志津里は、鏡を見つめながら、涙を流しつつ呟きます。 EM> 志津里「あぁ、、詩乃に良く似ているわ。それに貴臣さんの面影も。癖のある髪は、父親ゆずりね。」 EM> 志津里 震える手を差し伸べて「あなたは、菅木の運命に関わる必要は無いわ。幸せになりなさい。」泣きながらも強く言葉を紡ぎます。 EM> 志津里「もうしばらくの間、いいかしら? よかったら、今のこの子の姿だけを、映してほしいわ。」>鏡也/ kyouya> 鏡也「かまわんよ」と虚像を映します。/ EM> 鏡の中の梓を見てしばらく黙っていた志津里ですが、小さな声で唄を歌い始めます。鏡也が聞いた事も無い独特の韻律の唄。/ EM> 彼女の瞳が空ろになり、声が少し小さくなります。囁くような彼女の声が唄を紡ぎつづけています。 EM> 鏡也には、この唄が何らかの呪的作用がある事がわかります。どんな作用があるかはわかりません。聞き続けますか?/ kyouya> 鏡也 聞きつづけます。/ EM> 囁くように、唄が続きます。すでに彼女の目は何も見ていません。 EM> 唄を終えると同時に、志津里の呼吸が止まりました。 EM> 心音が聞こえなくなりました。 EM> 彼女の唇が、かすかに「ごめんなさい」と動きます EM> 脳内の神経電位が急速に失われていきます。 EM> そして、彼女の魂が、肉体を離れました。/ kyouya> 鏡也「・・・・・・」無言で見守ってました。で、鏡の中に変化等はありますか?/ EM> いいえ、ありません/ kyouya> 鏡也 では力の流れ、何処かに作用する類のものですか?それともそう言うのを飛び越えて誰かに、か。/ EM> わかりません。呪的な詠唱とよく似た韻律を持っていたので呪的作用があると思われますが、呪力を生じることはありませんでした。/ kyouya> 鏡也 ではとりあえず音関係は知識として保存。追求はやめて kyouya> 鏡也「さて。死んでしまえば体なぞは所詮肉と骨の塊にすぎん。だがそれでもなお魂に意思はあろう」 kyouya> 鏡也「・・・良い夢を、志津里君」と目を閉じさせて寝かせ、鏡は手の中で砕きます。 kyouya> 鏡也 そしてドアを開け、廊下へ出てドアをぱたりと閉めます。/ EM> 扉を閉じたところで、控えめな足音が近づいてきます。 EM> 衣守訓康です。 EM> 訓康「あぁ、お話は終わりましたか?」/ kyouya> 鏡也「ああ、終わったよ。話も、彼女の命も、ね・・・」静かに/ EM> 訓康 特段驚いた風も無く「そうですか。」病室に向き直り、小さく頭を下げます。 EM> 訓康「志津里おばあさん、何か、言ってましたか?」/ kyouya> 鏡也「梓君に『あなたは菅木の運命に関わる必要は無いわ。幸せになりなさい』と。後は・・・唄、だな。何の意味があるのかは良くわからなかったが」/ EM> 訓康「それがあの人の、遺志、か。ありがとうございました。神無月さん。」 EM> 一礼して、その場を後にします。いろいろと呟きながら。 EM> 訓康「これから忙しくなるな。兄さんには説明しないとならないし、葬儀のことを本家へ連絡もしないと。あぁ、葬儀場も準備しないと・・・」 EM> / kyouya> 鏡也 人のいなくなった廊下、そこに立つ男の雰囲気が先ほどとは数段変化する。 kyouya> 鏡也「ふん・・・この程度か?ならばすぐに終わるだろうな。それではつまらん」 kyouya> 鏡也「つまらなければ面白くしてやろう…さあ、存分に踊り狂うがいい。それとも、壊されるのをお望みか?」 kyouya> 鏡也「いずれにせよ、動くか。楽しみにしていよう、千年分の歪みよ。果たして私をも壊す力となり得るか否か」 kyouya> 鏡也「『否』であった場合、覚悟はしておけ。光と闇の、善と悪の、肯定と否定の別無く私は逃がしはしない」 kyouya> 鏡也「忙しくなるな。楽しみだ。とてもとてもとてもとても楽しみだ」 kyouya> 鏡也「だが」と再び雰囲気が変わる。 kyouya> 鏡也「とりあえず医者としては失格、か。厳しいね、まったく」と苦笑し、その後表情を引き締めて立ち去ります/ EM> 後日談 EM> 小さな一軒家の居間で、絹上梓はじっと、窓ガラスを見つめている。 EM> 詩乃「どうしたの梓。さっきから外を見てばっかり。」 EM> 梓「あ、、お母さん。なんでもないよ。ちょっと、、気になっただけ。」 EM> 梓「でも、何だか、悲しいな。どうしてだろう。」 EM> じっと、窓ガラスを見つめながら、梓は呟いた。 EM> そして、この事件に深く関わってきた1人の女性がこの世を去った。 EM> それがこの事件にいかなる影響を与えるのか、それはまだわからない。 EM> チャットイベント what I wish is allowed, EM> The End EM> おつかれさまでしたm(__)m kyouya> お疲れ様でした。