※このイベントはフィクションであり、  実在の人物、団体、事件などには一切関係ありません。   Sleeping Knights - 第1夜 財布と椅子の夢 開幕 *****   準備フェイズ 数分   ***** 目的 出演フェイズ、閉幕フェイズの順番を決める。   2d6+2d6を振り、出演フェイズと閉幕フェイズの順番を決めてください/ 2d6+2d6 (Toybox) Turugi -> 2d6+2d6 = [5,6]+[6,5] = 22 2d6 (Toybox) Len -> 2d6 = [4,3] = 7 2d6+2d6 (Toybox) Mifuyu -> 2d6+2d6 = [3,2]+[1,5] = 11 2d6+2d6 (Toybox) Len -> 2d6+2d6 = [1,3]+[4,5] = 13 *****   開幕フェイズ 20分   ***** 目的 依頼人から聞いた依頼の内容を聞き、雑談をする。 ※依頼人から依頼内容を聞き終わり、依頼人が立ち去った直後からスタートします。 騎士が知っている情報は、【依頼内容】だけです。依頼内容に関する質問、今後の行動についての相談は行わないよう注意してください。 シエラ「…では、よろしくお願いします」 深々とお辞儀をしたシエラに挨拶を返し、騎士たちは「時の館」を後にした。/ 「夢……ねぇ。なんだかいまいち実感がわかねえなぁ……」とぼそりと/ 服装は筋肉でぱっつんぱっつんの黒Tにジーパンの剣は他の二人と並んで歩きながら呟く/ 「そうですね、人じゃない方とは何人かあってますけど夢魔にはあったことないですねー」服装はいつもの様にゴスロリ服で/ 「吸血鬼ってのは夢魔と似たようなもんだと思ってが違うんだな。さすが現役は違うねぇ」とうんうんな顔/ 「煉さんとお仕事でご知っ処するのは初めてでしたよね、よろしくおねがいしますね」/ 「……夢、ねェ。」 小さく呟きをもらし、いつもと変わらぬ学ランを翻らせて 傍らの美冬に一瞥だけすると、「…あァ。」とだけ返事を帰して/ 「BARで見たことはあるが話したことはなかったな。改めて言う。俺は、武田剣。剣でいいぞ。お前の名前は?事前の情報に書いているとはいってもこういうのは口で直接交わしてこそだからな」/ >煉/ 「……鴉丸、煉。好きにしろ―――、別にオレは興味はねェ。」>剣/ 「夢っていうとファンシーなイメージがあるから、美冬のそのふりふりも似合いそうだな」とにやり顔/ 「では私も改めて、<世界>の騎士月島美冬です」>れん/ 「そうか、煉、よろしく頼むぞ!がっはっは!」といって笑いながら煉の頭をばんばんたたく(軽くですよw)/ 二人の自己紹介を聞き終え、無表情を保ったままではあったが、頭を揺さぶるような叩きに眉をひそめ 「ッ……手前、…Shit…!」/ 「ふりふり寄りというか、殺伐としてたりオトナーな感じの夢が多そうな気もしますけどね……」>剣/ 「なんだ、なんだそんな顔もできるんじゃねぇか。すかしたような仏頂面よりよっぽど俺は好きだぜ。がっはっは!」といってさらにたたく!w/ (俺も若い頃はこんな感じだったかねぇ……今見るとなんかかわいく見えるな(笑))とにやにやしてる/ 「F*ck'in! ウゼェ……」 叩かれれば叩かれるほど、より次第に不機嫌そうな顔に変わっていき、額に青筋を浮かべて>剣/ 二人の体格とかを見て (………そのスラングはあなたの方がされる方に見えるよ)/ 「がっはっは!そうだその調子だ、煉!お前もそんな不機嫌な顔してないでどんどんさらけだしちまえ!そうすりゃ通じ合えるもんだ!ほれほれやりかえしてこないのか〜?」と挑発する感じでにやにや/ 手をこっちにふりふりしながらあえて受ける方向で誘うw/ ギリ、と噛んだ奥歯の音と共に、容赦なく蹴りを放ち 「……Damnit!」/ 「……!くーなかなか良い蹴りじゃねえか!がっはっは!煉、これでお前と少しはわかり合えた気がするぞ。お前、他の騎士にもそんな調子だと苦労するぞー?」と少しあきれ顔でうでをくむ/ 「お二人とも打ち解けるの速いですねー」/ 「Shut up! ……手前にゃァ関係ねェンだよ…!」 と、そのまま苛立ち雑じりに視線をそむけ>剣/ 「まっ、お前くらいの年だとそんな感じがかっこいいと思うもんなぁ。まぁほどほどにしとけよ〜 それじゃそろそろ行くかね」と手をふりふりしながら向かう/ 【終了宣言】 かくして、騎士達は依頼を果たすべく行動を開始した。 *****   出演フェイズ(90分/1シーン30分)   ***** 目的 シーン開始後に提示される目的を達成するためのロールを行う。   *** シーン1:美冬 クラブ・パルテノン *** 目 的:関係者から話を聞く(説得材料を集める) 能 力:限定(威力) 狭い事務所で人が出入りするため NPC:  不破 美智子(ふわ みちこ)  章吾の妻。夫が市長の座を降りてから家にいる事が少なくなった。  アンチエイジングに余念がなく、持ち前の会話力で高級クラブでも上位の人気を誇っている。 状況:  歓楽街のど真ん中にある「クラブ・パルテノン」は、特別な接待の場として経営者層に愛されている。  そのホステスはママを超えるくらいの者でないと務まらないと言われているほど、裏境市で屈指の高級クラブである。  何とかクラブに入り込んだ騎士は美智子とのアポを取ることができ、事務所にて話を聞けることとなった。/ EM,これって、旦那さんがとりつかれてる系の話は奥さんはどこまで知ってます?/ 奥さんは夢魔の存在を知りません。あとはロールで尋ねてみてください。/ 「はじめまして、月島美冬といいます。最近私の知り合いの占い師のところに 不破章吾さんがいらして、とても調子が悪そうだったとのことで、で、何かに取り憑かれてたりするかはわからないんですが 最近なにか変わったことってありました?、あ私はその占い師の仕事仲間と思っていただければ」 魔眼でオカルトに関する胡散臭いとおもう感情を消しておきます/ 美智子「ああ、主人が最近出入りしているらしい占い師ね…」 ふうとタバコの煙を吐いて 美智子「変わったことねえ・・・権力なくしてからは、私も興味ないしねえ…」 美智子「ただ、時々家に帰ると、ゴミが多くて。たまんないわ」 そう忌々しそうに言って、煙草を灰皿に押し付ける。 美智子「家政婦もやめたし。あんなコンビニのゴミだらけのところに帰りたいと思う女がいて?」/ 「ゴミ?もともと片付けない人だったんですか?」 (あー帰ったら私も少しは掃除しないと…任せっ放しだ)/ 美智子「ほとんど家政婦に任せてたから。仕事では秘書がいて。自分で何もしなくても周りが全部やってくれる… 美智子「権力なんて、そんなもんよね。なくしてしまえば、何もできない。ガキみたい」 火をつけた煙草の煙を、溜息のように吐き出す/ 「再選に向けて応援してあげたりはしないんですか?」/ しばらくそっぽを向いて煙をくゆらせたあと 美智子「……いつまでも黒い椅子にしがみついててほしくはないのよ」 そう、ポツリと呟いた/ 「あら、返り咲き狙うよりも、他のことでもいいから一生懸命働いてくれればそっちのほうが嬉しい?」/ 美智子「金銭に困っているように見えて?」妖艶な笑みを浮かべ 美智子「胸を張って毎日を楽しんでいる男のほうが魅力的よね」/ 「市長だったときは胸を張って、かっこ良かったんでしょうね」/ 美智子「そこに惚れたんですもの」にっこりとした柔らかな笑みを浮かべて 美智子「私も主人も若くはなかったし、結婚も離婚も経験してた」 美智子「何も知らない人は主人の権力やら金やら目当てでの結婚だ、なんて噂もされたけど」 美智子「あの人は……」 ここで美冬の視線に我に返り 美智子「まあ、一生添い遂げたいと思った事を悔やんではいないわ」 そう言って、また煙草をふかした/ 「いまご主人は、きっと飛ぶための翼を折ってしまってるんですよ」 「ちゃんと添え木して治れば、もとより強く羽ばたけます。すこしでいいので支えてあげてください」 魔眼で軽い暗示、内容は変わらない気持ち/ 美智子「……そうね。考えてみてもいいわね」 美智子「もし彼と話ができるなら……私も添え木になれるかしら、ね」/   *** シーン2:煉 裏境市民の会 *** 目 的:関係者から話を聞く(説得材料を集める) 能 力:限定(秘匿) ビル街で人目に付く場所のため NPC:  関口 忠宏(せきぐち ただひろ)  退職した元一般企業のサラリーマン。くたびれた感じのおじさん。  NPO団体「裏境市民の会」の会計責任者。不破の活動自体は支持しているが、最近、本人の行動を疑問視している。 状況:  不破が代表を務めているというNPOの事務所に向かった騎士。  事務所があるビルに差し掛かったところで、出てくる人物にすれ違う。  「裏境市民の会資料」と書かれたファイルを持っているのを見つけた騎士は、  彼を関係者であると判断して、聞き込みを行うことにした。/ 「……オイ、手前。」「裏境市民の会の、関係者だな?」 すれ違いざま、獲物を捕らえたような視線で一瞥すると、そのまま振り返り声をかけ/ 関口「な、なん、なんだ君は!?」 驚いて資料を抱きかかえ、後ずさる/ 後退する相手の仕草に眉を顰めながらも、 「…不破章吾について、調べている。協力願えると――嬉しいんだがなァ。」/ 関口「だ、代表の?ななななんのことだ。何を調べてるっていうんだ。き、君みたいな子が!」 と、挙動不審気味に言葉を強めます。 通行人が何事かとチラチラ見ますが、足を止める人はいません。/ 面倒臭ェ、と言外に吐き捨てて「…不破章吾の様子がおかしいってェ噂じゃねェか。」 「オレァ、その“相談役”に頼まれて情報を集めてんだ―――、それとも、外見でビビってんのかァ?」/ 関口「ビビるも何も、き、君みたいな不良の言うことを信じれるわけがな、ないだろう!」 と、勇気を振り絞って若者を諌めているようだ/ 「……手は出してねェ。」 「それに、―――出されたくも、ねェだろ?」/ 小さく悲鳴を上げて逃げようとします。/ 「……まァ、待てよ。穏便に話し合おうぜェ―――なァ?」 その手のうちには、蒼い勾玉。対人関係を深める神の手を借り、相手の態度を最大限和らげんとして/ 関口「……話だけならき、聞こうじゃないか」警戒をときました/ 「…不破章吾。アイツに、何か変わった点はねェのか?」/ 関口「変わった点……」言っていいものか少し逡巡し 関口「代表はここのところかなり疲れた様子だ。たまにここに来ないこともあるし…」 関口「しかもコンビニ通いが増えて。活動資金もかなり用意してくれて、お金はあるのに、コンビニ通いというのも変だと思うんだ」/ 「……活動資金、ってのの元はあンだろうなァ?」/ 関口「全部代表が出してくれたものだ。まあ、元市長なだけあるよ」/ 「ふゥん……そのコンビニ、ってのは――どこのコンビニだ?」/ 関口「ここから歩いて10分もかからないところだ…」と言って場所を教えます/ 「……そォかい。」 その場所を確認して、眉を顰めて「……元市長が、コンビニ通い。ねェ…」/   *** シーン3:剣 落ちぶれた前市長 *** 目 的:対象を説得 能 力:自由 ただし対象に危害を加えるなど行き過ぎた行使は不可 NPC:  不破 章吾(ふわ しょうご) - 今回の対象クライアント  裏境市前市長。昨年の市長選で落選してからはNPOの代表を務めている。 状況:  関口の話を受け、外出中の不破を探しに行った騎士。  程なくして人気のないコンビニの近くで見つけることができ、尾行を開始する。  手には黒いビジネスバッグを持ち、見た目は会社帰りのサラリーマンにしか見えない。  だがその眼は虚ろで、疲労が相当溜まっているように見える。  状況を伺っていると、突然彼の姿が消えた。  確認しようと一歩踏み出したところで、背後に気配を感じる。  臨戦態勢で瞬時に振り向くが殺気は感じられず、背中を向けた不破がそこにいた。  どこか遠くを見るような目つきで、ふらふらと帰途を歩いている。  騎士は警戒しながらも、接触を試みることにした。/ 「ふらふらあぶなっかしいなぁ……たく。おい、あんた、不和章吾だな?意識はしっかりしてるか?」 と腕をこっちに引っ張りながら問いかける/ ぐい、と引っ張られて我に返ったようにどきりとして、 腕を引かれた大男の大きさにまた驚いて 不破「…!?あ、は?」と、混乱気味。だが、目には生気が戻ったようだ/ 「ふんふん。とりあえず完全にのっとられてるわけじゃねえんだな……」 自分の体に驚いているのに気づき 「あぁ、悪かったな、引き留めたのがこんなでかくてひげのおっさんでよ。黒いふりふりの服きたねーちゃんのほうがよかったか? ま、あんたもおっさんだがな」 「ほらほらぱちくりしてねぇでしっかりしろ!」といって両頬をかるーくぱんぱんして能力3で意識をしっかりさせる/ 頬を叩かれたことで完全に正気に戻り 不破「な、なんだ突然、君は!」と声を荒げたところで 自分の持っているビジネスバッグに注意が行き、ささっと後ろに隠す/ 「あー……俺があんたに話しかけたのはだな……」 ビジネスバッグには気づいているが、とりあえず置いておく 今は 「あんた、ほらシエラなんたらって占い師の世話になってるだろ?それであんたの様子が最近おかしいってんでここにきたってわけよ」 「ま、とって喰おうってわけじゃねぇからそこは安心してくれや」/ 不破「あそこの占い師は口が固く、行っても噂されて終わるだけだと思っていたが… 不破「慰謝料でも請求してやろうか。……それで、なんの用だね?」/ 「おいおいあんたのためを思ってしてくれてるんだぜ。それは勘弁してくれや。それにな……これはその占い師に頼まれたからだけじゃねんだ」 「あんたの奥さん不和美智子から頼まれたことでもあるんだぜ?」 (……ま、奥さんからってのは嘘だけどな) (こうすりゃ少しは警戒といてくれるだろ) 「ずいぶん奥さんから想われてるじゃないか?えぇ?」とにやにや顔/ 不破「美智子が?…あいつ、興信所にでも頼んで俺のこと見張ってるのか。くそっ!」と毒づき 不破「もう私と美智子はそんな関係ではない。……これで君には関係ない話のようだな。では失礼する」と言ってバッグを抱え、踵を返します/ 「おい、まちな……!それは聞き捨てならねぇな」といって肩をつかみ引き留める 「もうそんな関係じゃないってのは章吾、お前が勝手に思ってるわけなんじゃねえのか?お前、自分の妻とちゃんと最近話しをしたのか?」 「あのなぁ……奥さんはな、最近のお前を心配で見てられないから、俺たちに頼んだんだよ。家に帰ってみればコンビニのごみだらけ。夫は仕事でいない。そんな状態だったらだれでも心配するだろ!」 不破「君に名前を呼び捨てされる義理はない。それに家庭内のことを見ず知らずの者に話す義理もない」 不破「これ以上私に構うというなら、警察を呼ぶぞ」 と、大男相手に凄んでみるものの、バッグから携帯を取り出そうとして、手を引っ込める/ 「おまけにあんたはさっきみたいにふらふらだ。家族なんだろうが!家族を気安く捨てるんじゃねぇよ!」/ 不破「帰ってこないのは、美智子の方だ…」と、呟く/ 「あー警察は困るんだが……ま、少し熱くなっちまって悪かったよ。ただ奥さんが心配してるってことが伝えたかったんだ」 「そりゃぁ奥さんのほうに全く問題がないとは言わんが、あんたのほうにだって心あたりがあるだろ?まだ市長の椅子に固執してるのか?」 能力3で一旦落ち着かせる/ 不破「…いや、心当たりなど…」警戒を解き、ビジネスバッグを抱きしめる/ 「奥さんはそんなあんたを見ていられないって、だから家からでて働いてるんじゃないのか?」 少し微笑んで 「あんたが元通りになったらまた二人で話し合うといい」 「ところであんた最近おかしいって、お前の部下も言ってたぞ?資金はあるのにコンビニ通いをしてるとか、なにがあるんだ?」 「それにさっきから大事そうにしているそのバッグ、なにが入ってる?見せてもらえないか。あんたを助けるためなんだ……!」 「頼む」 と目を真っ直ぐに見て、誠意をもった言葉で頼みます/ 不破「…まあ、美智子のことは置いておくとして…」 不破は気まずそうにバッグをあけます。 そこには、先ほどのコンビニで購入したと思われるものがぎっしりと入っていました。 食べ物だけでなく、生活用品など、様々です。 不破「気がつくと、盗んでいるんだ。…ああ、そうだ。 不破「そう、あれは私が落選して数週間たって……ふらふらと、コンビニに立ち寄った時に、小さなチョコレート一つを盗んでしまった。 不破「欲しくなったわけではない。だが、しばらくして、気がつくとコンビニの商品がカバンに入っているようになった」 不破「おそらく、今も、だな」と、苦笑します。 ということで、時間です。   【行動結果】 かくして、騎士たちは夢魔を倒すため、対象者と共にシエラの元へと向かった。   補足: シーンでは省かれますが、シエラへ連絡し、対象者と騎士たちは占いの館へと戻ります。   (EM) *****   終幕フェイズ(目標70分)   ***** (EM) 目的 夢魔を倒す。 (EM) 薄暗く広い瞑想室の中心に、占い師の衣装に身を包んだシエラが座る。 (EM) その向かいに緊張気味に座る不破だったが、シエラに囁かれた言葉により、その場で眠ってしまった。 (EM) 騎士たちは各々眠りにつく体勢をとり、目を閉じる。 (EM) シエラ「それでは、参ります」 (EM) シエラが閉じていた掌をゆっくり広げると、彼女を中心に波紋が広がるように、世界が揺らめいた。 (EM) 目を開けた騎士は、黒い雲の立ち込める空の下、荒涼とした広い景色の中に座る一人の女性を確認する。 (EM) まるで母親のような眼差しで、膝枕で眠っている不破を愛おしそうに撫でている。 (EM) シエラ「我、夢の深淵より覚醒を促す。[不破章吾]の名を以って、彷徨える彼方より此方に来たれ!」 (EM) 叫んだ声に呼応して目覚めた不破は、異様な魅力に何とか抗いつつも、逃げるようにその場を離れた。 (EM) 夢魔「…まったく、無粋な輩がいるものじゃ……だがこやつの生気はいただいておる」 (EM) 美しい女性の姿が一転、老人の姿となった夢魔はしゃがれた声で叫んだ。 (EM) 夢魔「儂の悲願を止められてなるものか!」/ 「お前の仕業か!ったく面倒な手間をとらせるんじゃねえ。とにかくお前を倒せばいいんだな。手っ取り早くて助かるぜ」といって包みをふり、大剣である無骨な塊の姿を露わにする 「くたばりな……!」/ 「あなた達は宿主の欲望の手助けをすると聞いたけど、盗みなんかの手助けをしていたの?」/ 夢喰「どうやらこやつは何かを盗むことでストレスが軽くなるらしいんでのう。その手助けをしてやったまでじゃ」 「……Sheesh. ……随分と醜いじゃねェかァ、Dump.」 夢喰「意気揚々となんとかの活動に精を出していたようじゃないか。ええ?」ニタリと笑って>美冬/ 「そのクソみてェな性根―――消滅して浄化しなァ。」/ 「手伝うならもう少し良いことを手伝いなさいよ…」ふうとため息/ 夢喰「ハッ!小賢しいわ、小娘があああ!!」 叫んで、世界が変わっていきます。 空にはみるみる雷雲が立ち込め、雷を美冬に向かって直撃させようとします。   牽制(反撃):美冬 崩し:煉 止め:剣/ では、美冬から。/ 落雷を避けずにそのまま直撃を受け しかし肌のやけどは吸血鬼の能力ですぐに修復する ダガーを構え 「ここは夢のなか、最も精神に、不破章吾の魂に近い場所」 だからきっと生きている人にもきっと声は届く 「あなたの奥さんは、地位やお金ではなく、前を向いているかっこいいあなたがいいと言っていた」 「こんなヤツにそそのかされたいっときのごまかしと、彼女の笑顔を比べてみなさい」 「考えるまでもないことでしょう」 そう言って羽を出して夢喰に近づきレンの方に突き飛ばします。/ 夢喰「な、なにぃ!?」雷の直撃を受けても平気な様子にたじろぎ 夢喰「ごはっ」っと突き飛ばされる。 シエラ「不破さん、聞こえてますか!?いえ、ちゃんと聞いてください!」 不破「私は…私は、美智子は……」頭を抱えています。 では、煉どうぞ/ 吹き飛ばされてきた夢喰を一瞥する、蒼氷の瞳。 その蒼が鮮烈な色へと色味を変化させると共に、その手元に顕現するは影を映し込んだような黒色をした一対の剣。 「……What's you say? ……グダグダ吐かしやがってよォ、死ぬ程、格好悪ィんだよ――クソが!」 「だから、とっととおッ死ンじまいな。Vaffanculo.」 切先は夢喰の元へ。黒色の閃光を閃かせ――その身を地に縫い止めんと地へと突き刺さり、束縛して。/ 夢喰「ぐっ…!こ、こんな圧倒的な力が…!?」恐怖に顔をひきつらせながら、束縛から逃れようと身動ぎする。 シエラ「不破さん!」再度の叫びにも不破は何かをぶつぶつ呟いて応じようとしない。 では剣兄さん、やっちゃってください/ 「不和章吾!聞こえてるな!」 「あんたのやったことは確かにほめられたもんじゃねぇ。魔が差してコンビニのもん万引きするなんざ痛々しい中学生とかわらねぇよ」 「だがなあんたはまだ引き返せる。いっちまえば万引きなんざ軽いもんだ。店長に頭下げて今までの代金で許してもらえるようたのみゃいい」 「許してもらえるかは別の話だがな。ま、最悪警察のお世話になるとしても、やらずにもんもんするよりゃ、やってはっきりしてすっきりしたほうがいいだろ!」 (盗みなんざ軽いもんだ。人殺しに比べれば本当に――――な) 「それに、お前は一人じゃない。支えてくれる家族がいるじゃねえか!一人のやつよりよっぽどましだ!」 「……良い奥さんじゃないか。大切にしてやんな。これからもよ」 「家族ってのは、特別なもんなんだ……なにものにも代え難い……そんな……」とぼそり 「さて、ほっといて悪かったな、今すぐ冥土におくってやるよ、覚悟しやがれ!」 といって夢魔に面と向かい 足に力を込め、高く飛び上がり、上空で大剣を構え、全身の筋肉に力を入れる そのさいうっかり服が破けてしまった (―――――っげ!ちくしょう また勇気に叱られるな……あー今夜のおかずの肉がぁ……) 「くたばれぇぇ!!」 といって頭から縦に真っ二つにぶった切る!!!/ 夢喰「ぐ、あああああぁぁぁぁ!!!」その断末魔の叫びすら引き裂いて、大剣が夢魔を消滅させる。 真っ二つに別れた夢喰は、そのまま塵となり消えていった。 世界が、崩壊を始める。 シエラ「夢魔が消滅したことで世界が消えます。おそらく…真っ白の世界に」不破に目をやりながら シエラ「これから戻ります。一瞬、目を閉じてください」 ほんの瞬きをして、騎士たちは目の前が薄暗い世界になっていることに気づく。 崩壊の音が空耳のように、耳の奥へと消えていった。 ちなみに、剣の服は破けていません(笑)   【後日談】  美智子「まったく、馬鹿なんだから……!」 手の甲から点滴の管を伸ばし、虚ろな目をして天井を見つめている不破の隣で、女性が泣きはらしている。 化粧が落ちるのも気にせず、愛する夫の痩せた手を握りしめ、先程から同じ事をつぶやいている。 美智子「私も、あなたの気持ちを知ろうとしなかった…ごめんなさい。本当にごめんなさい」 男は、視線を動かすこともなく、ただ無表情のまま天井を見つめている。 美智子「…あなた……ごめんなさい………」 そしてようやく、その言葉は発された。 美智子「……愛しているわ。あなたのことを、誰よりも」 魔法が解けたように、男の唇がぴくりと動く。美智子は何の躊躇もなく、優しく吸い付いた。 そしてゆっくり離れ、一縷の望みにすがるような瞳で、彼の目を見、 一瞬の視線を交わらせ、満面の笑みを浮かべ、愛する夫を強く抱きしめた。   シエラ「……かーなーりヒヤヒヤしましたけど、何とかなりそうですね」 病室から少し離れた待合室で、騎士達とシエラが集まっている。/ 「おーおーお互いいい年してあっついねぇ。……ま、なんとかなってよかったぜ。二人ともお幸せにな」 (俺もあんな奥さんいてもおかしくない年なんだがな。ま、一人のほうが気楽だしいいかね)/ 「……そうね、主治医の先生もいい先生にあたったし。何とかなって本当に良かったわ。シエラさんもありがとう」 「じゃあ私は、そろそろ本業の自分の病院の患者のところに戻るわ、何かあったらまた」/ 「…Like,Love.Amore……あァ。くッだらねェ。」 「………ただの、―――…めんどくさ。……帰る、か。」/ 三者三様の様子にシエラは思わずくすりと笑い、 シエラ「本当に良かった……ありがとうございました」そうつぶやき頭を垂れ、帰って行く騎士たちを見送ったのだった。   Sleeping Knights - 第1夜 財布と椅子の夢 閉幕